夏の暑さも日常化してきました。
子供たちは夏休みに入り、あちこちで奇声をあげています。
夏と言えば、私にとっては高校野球です。
今は地方大会をしており、先日母校の応援に行きました。
前日の天気予報では午後から雨のマークが付いていました。
朝イチの試合でしたので、何とか大丈夫だろうと行きました。
起きた時から肌寒かったのですが、連日の猛暑を体験しているせいか、
どうしても半袖半ズボンを着ていたいと思い、その日も夏ルックで赴きました。
球場に着いて一番最初に思ったのは「寒い」でした。
スタンドに行くと海からの風が強く、更に寒さをあおります。
汗拭き用に持ってきたタオルをマフラー代わりに首に巻きます。
雲行きもあやしく、ポツポツと雨が当たり始めました。
試合開始くらいは何とか大丈夫でしたが、やがて予報を裏切りザンザン降って来ます。
本降り用として、普通の傘を1本。
そんなに降らんだろうという時ように、折りたたみ傘を持参していましたが、
1回裏ぐらいには半ズボンから出た足を守るように折りたたみ傘を盾にし、
普通の傘をさして、傘と傘で武装し応援をしていました。
外出時に急にお腹が痛くなり、我慢をする時くらいしか出ないさぶいぼが、
試合中ずっと出ていました。
そこへサッカーのユニフォームを着た小学生軍団がコーチを引き連れてやってきました。
全員、傘などは持っておらず雨が降る中の観戦を試みていました。
子供たちは器用に手足をユニフォームの中に隠し、亀の姿での観戦です。
一体何の訓練なのか、彼らは雨に濡れながら見入っています。
雨はどんどん強くなり、試合中の選手たちも泥だらけになりながら頑張り、
観客は寒さと雨に耐えながら頑張っていました。
4回表くらいにとうとう、サッカーチームのコーチが音をあげました。
「もう、帰ろうや」
「いやや! まだ観ていたい!」
「俺も!」「俺も!」「俺も!」
コーチは無言で惨敗していました。
4回裏、選手陣も観客も雨との戦いに心が折れかけていました。
唇の色と爪の色が紫色に変色していました。
裏の攻撃が終わった時に、一旦中止のアナウンスが流れました。
コーチは安堵のため息を漏らし、私は一目散に球場内の屋根のある所に避難しました。
しばらく様子を見ていましたが雨がやむことはなく、ノーゲームとなり翌日に持ち越しとなりした。
入場券の払い戻しは出来ないがこの券で翌日の試合を観戦できると知りました。
震える手で600円の入場券を財布のカード入れにしまいました。
明日は長袖長ズボンで行こうと決めました。
行くんかい。