友達感覚

2013/07/01
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ライブ会場で開演前に、目の前に女性がやってきました。
私はもみくちゃ騒ぎで眼鏡がズレるのが嫌ですので、
毎回ライブではステージにほど近く、
かと言って前過ぎず、
なるべく柵が背中側にあるポジショニングを心掛けています。
柵が腹側にあると、後ろからぐいぐい押される恐れがあるからです。
かと言って2階席や座席指定の会場では、
ライブに参戦では無く、
ライブを観覧の雰囲気になるため、
この近辺ではZeppNagoyaがお気に入りとなります。
綴りが合ってるのかは解りませんが、今回はベストなポジショニングに成功しました。
さて目の前にやってきた女性は、右隣の男性に話かけました。
「何処からこられたんですか?」
「…えっ、ああ岐阜です」
「そうなんですか。私は名古屋です」
「…」
「ヒロトの○○って本知ってますか?」
「…知りません、すいません」
右隣の男性は連れの腕を掴んで、人波に姿を消しました。
話す横顔から判断するに、年は私と同世代の40前後でしょうか。
口は半開きで、髪は相当に傷んでいます。
服装はいたって普通で、前回のツアーTシャツを着ている事から、何回かリピートしている様子です。
再び、新たなる男性が右側にやってきて、やっぱり話しかけだしました。
「何処からこられたんですか?」
「…」
「何処からこられたんですか?」
「……」
「何処からこられたんですか?」
「………」
「何処からこられたんですか?私は名古屋です」
「…………」
この男性も人波に姿を消しました。
女性は寂しそうにフッと笑い、左側の男性に照準を変えました。
「何処からこられたんですか?」
「…名古屋です」
「私も名古屋から来ました」
「…はあ」
「私は…クロマニヨンズのライブに来た人は…みーんな友達だと思ってるんですよー」
「…」
左側の男性と共に、私もソッと移動しました。


カテゴリ:出会い
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