開店準備
投稿日:2011/11/06朝9時半頃にラーメン屋の前を通りました。
店の入口に若い男性が一人立ってました。
扉には営業11時からと書かれています。
気になって何をしているのか聞きました。
「すいません」
「(ビクッとして)何か?」
「ここで待ち合わせですか?」
「(不審な顔で)違います」
「ひょっとして開店待ち?」
「(後輩を見る目で)あん、ああそう」
「でもそこに11時からって書いてますよ」
「(首をフリながら)あのねーココで食べた経験は?」
「無いです、旨いんですか?」
「(見下して)なるほどね、じゃあまあしょうがないな」
「何がです?」
と聞くと、
・この店の特製トンコツは絶品
・ただし一日限定10杯のみ
・チャーシューは炙り
・最近つけ麺を始めた
・店の店主は独学でノウハウを習得した
・店主はバツイチ
・水はセルフサービス
・とにかくラーメンマニアならば一度は食すべき
等の情報をとうとうと語りだしました。
青いチェック柄のシャツの袖をめくりだし、身振り手振りで物凄い熱の入り方です。
いい加減ウンザリしてきた私。
「そろそろ行きますわ」
「(驚いた顔で)食べないの?」
「ちょっと予定がありまして…」
「(残念そうに)そう…そうだ、僕もやる事があったんだ、忙しいんだった」
「えっ何するんすか?」
「(喜々として)仕込みチェックだよ」
「ん?」
「(口元に笑みをいれつつ見下した風に)スープ、チャーシューの今日の仕込みぶりをチェックしなきゃね」
「そのために開店前から来てるんすか?」
「(こちらのセリフ途中から頷き始めながら諭す様なトーンで)換気扇からの空気が変わったでしょ、解る?コレはね…」
長くなりそうだったので退散しました。
もう一度、11時前に見に行きました。彼は一人で立ってました。
後ろに並んでる人はいませんでした。