防寒対策
投稿日:2012/01/01一年の締めくくり&始まりを二日酔いからの三日酔いの状態で過ごそうとしています。
以下、昨日の続きです。
さて全く降りたことのない小さな駅に降りました。
周りは民家と田んぼしかありません。
タクシーなんて通っているわけがありません。
駅から大通りまで徒歩で30分以上かかります。
帰りは寒かろうと用意万端で持ってきていたマフラーと手袋はスナックのソファーに置きっぱなしです。
防寒されることなく、吹きっさらしの道を震えながら歩き出しました。
酔っぱらっているので、方向感覚が鈍っています。
大通りに出るはずがさ迷い、何故か森の中を歩いていました。
風が木々を揺らしています。ゴォーゴォーと低く響きます。
真っ暗な闇の中、ぼんやり光が漂っています。
どんどん近づいてきました。 私は人魂だと思っていたら、近づいた光は自転車でした。
『あんた、何しとんの?』真夜中おじやんに話しかけられました。
最終電車に乗ってから今までを話しました。
すると『後ろに乗んな』と言ってくれました。
こんな奇跡があるでしょうか。
おじさんと2ケツで森を颯爽と駆け抜けていきます。
『しっかり持てよ』と言われおじさんの腹をくっと掴みました。
歩いてきた道をグングン越え、おじやんはとあるコンビニに私を降ろしました。
『ここで店員さんに聞いてタクシー呼んでもらいな』そう言うとまた颯爽と森方面に走り去って行きました。
おじやんに言われた通り、店員さんに聞いてタクシーを呼んでもらい何とか家路に着くことができました。
タクシーに乗っている時、ずっとおじやんの事を思っていました。
ひょっとしたら、おじやんは天使だったのかも知れません。
『サンキューおじやん』
夜空に向かい呟きました。
今年は良い年になりそうです。