真珠業界
投稿日:2012/11/17レスリング女子55キロ級で五輪・世界選手権合わせて13連覇を達成し、
国民栄誉賞を受けた選手が、記念品で「金の真珠」を贈られました。
13連覇にちなんだ直径13ミリの金色の南洋真珠のペンダント。
オリンピックの聖火からイメージした炎をモチーフとして
イエローゴールド、ピンクゴールドの二色のゴールドと、プラチナ、ダイヤモンドでデザインされてるんだとか。
これを元に、ゴールドパールの需要に期待して、伊勢志摩地方の真珠業界がにわかに沸き上がっているみたいです。
地元の専門店でも
「『金色の真珠がある』と客同士で盛り上がったり、無言で金色の真珠のあるショーケースを眺めて動かない人が増えた」と説明してました。
無言でショーケースを眺めてるのは、どうかとは思いますが、業界が盛り上がることは大歓迎です。
二十歳過ぎの頃、友人がアタッシュケースを手に、私の部屋へ転がり込んできました。
仕事もしてなかった彼は、親から「コノ穀潰し!」と罵られたらしいのです。
彼の父親の商売は、真珠販売でしたが、
全く売れなくなり店をたたみました。
その親父が隠していた真珠を、アタッシュケースに放り込んでやって来たのです。
彼は私と二人でそれらを売りさばく気満々です。
値札を合算すると600万円を超えてましたので、既に大金持ちになりました。
意気揚々とアタッシュケースを手に松阪屋や三越を回りましたが、
全く聞く耳を持たれません。
小さな宝石店では「価格が合わない」とラチが開かず、
最終的に道で売ろうと段ボールで店舗作りをしていると、
近くで銀の指輪を売っていたイラン人に怒られました。
そんなこんなで二人は真珠を諦め、各々アルバイトを捜したのです。
真珠業界が盛り上がり、私のような馬鹿野郎が、再度誕生する事を心待ちにしています。
『豚に真珠』などとは、決して言いませんので、
真珠業界の広告塔としても、頑張って頂きたいものです。