吉永百合
投稿日:2012/11/19先日、ポチポチとチャンネルと替えていると、
ふと目にした映画のタイトルが小林信彦が絶賛する昔の映画でした。
レンタル屋に行った時に探すのですが見つからず、
見たいなと思っていたのでとても嬉しい驚きでした。
「幕末太陽傳」というフランキー堺が出ており、
いたるところに落語の話が入り込み、非常に面白い映画でした。
それ以降、その映画チャンネルをチェックする自分がいました。
昔の映画にどうやら興味を持ったようです。
とある日、またそのチャンネルをのぞいてみると三島由紀夫の「潮騒」がやろうとしていました。
そういえば観たことがありません。
話もよく分かりませんので、本当の初見での鑑賞が始まりました。
5分後、主人公である漁師の若い男と、
どこからか舞い戻ってきた若い女(吉永小百合)の話であることが分かりました。
しかし、何か感情移入ができません。
若い女役の吉永小百合がどうにも気になって仕方ありません。
役柄での演技なのだと思うのですが、
無駄に激しい笑い声と感情の起伏が、観ているこちら側が全くついていけないのです。
「何故にこの娘はこんなに激しいのだ?」と考えてしまうと、話が入って来ないのです。
そしてたぶん、この映画の大きな見どころのひとつであろう部分では、
お互い惹かれあう若い男と女が、嵐の日に落ち合おうと約束をした場所があり、
そこに各々来るのですが、先に来た男が火を焚きながら待ちくたびれて寝ていると、
女がやってきて「無邪気」に雨に濡れた服を脱いでいくのです。
そして目を覚ました男に対して「目を開けたらあかん!」と意味のわからない事を言うのです。
その時点で私は「ほな、服脱ぐなや!」と言ってしまうでしょうが、映画ではそうはいきません。
色々あって、女の指示で男が裸になったらなったで、また女が妙な発言をします。
「こっちへ来い!火を飛び越えてこっちへ来い!」
そして来たら来たで「あかん、嫁入り前の女がこんなことしとったらあかん」と言います。
私は思わず大声で笑ってしまいました。
「何故にこの娘はこんなに激しいのか」
結局、その謎は解けぬままです。 なぜなら私はこの発言以降、チャンネルを替えました。
私には三島由紀夫は大きすぎたようです。