楽園参加
投稿日:2012/11/05朝、チャイムが鳴りました。
うんこをしようとパンツを降ろした瞬間でした。
「何やねん!」
慌ててパンツを引き上げインターホンに出ます。
「○○と言います、今日は大事なお知らせで各家庭を回らさせて頂いてます。」
そういって訪問内容を述べると、彼らの信じる神様のお話を聞いてほしいとの事です。
「今、うんこ中やもんでポストに放り込んどいて!」
そう言って去ってもらう事にしました。
「分かりました、宜しくお願いします。」
その「宜しくお願いします」は配布物に対するものなのか、
私のこれからのうんこタイムに対するものなのか。
とりあえず、その配布物を便所文庫として読み始めました。
今の世の中の辛いことや悲しいことが終わり、新しい時代がやってきますといった内容です。
こないだ見ていた都市伝説の様な始まりです。
まとめると、彼らの信じる神様は新時代、地球をパラダイスにするようです。
いつまでも生きられる身体、幸福に満ちた日々、死者も蘇ってくるのだそうです。
結構、怖い話です。
幸福に満ちた日々は良いとして、いつまでも生きられる身体というのは
一体どの「歳」での話でしょうか。
私が例えば80歳だったとして、彼らの信じる神様が
「えー、今からいつまででも生きられるんですよ、素晴らしいでしょう?」と言われても、
80歳を延々続けるのは勘弁願いたいと思ってしまいます。
また、死者も蘇ってくるのだとしたら彼らもどの「歳」で蘇ってくるのでしょうか。
死んだ歳だったとしたら、地球は間違いなく「超高齢者社会」となって、
ゴルフ大会はおおよそゲートボール大会に変更することになるでしょう。
彼らの信じる神が描くパラダイスは今一つよく分かりませんが、
そのパラダイスにいられるのは「信じる者」であることが条件の様です。
最初に人間を創造した際、最初の人間たちを試したそうです。
その結果、人間は自分から独立できると信じ、この世の中ができたといったようです。
親の敷いたレールに乗るのはごめんだゼ!と家を出た子供を
「それならもう知らん!」とご立腹な大会社の社長といった図式でしょうか。
そこで社長は考えるのです。 私が考える彼の人生は本当に良いものだろうか。
神様も考えたようです。 私が支配をしていていいのだろうか。
そして様子を見ようと決めて、口出しせずに人間にまかせていた結果がこの時代で、
家を飛び出した子供は、自分でできると信じた人生に負けて、ボロボロになりまた帰ってきてしまう。
「ほら、私が思った通りに生きれば良かったのだよ」と社長は子供を受け入れます。
そういった思いを持つものだけが、パラダイスに残れると言った様子です。
「だからあなたも私たちと手を取り合いましょう」
そうですか、とりあえず言えることは便所文庫としては合格点の内容でした。