番組参加

投稿日:2012/04/09
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テレビ番組を見てますと、「dボタンを押して云々」とテロップが出てきます。
試しにdボタンを押してみても、対して面白いものではありませんでした。
別の番組では四択クイズの予想を、電話で受付しています。
通話料はこちら持ちですので、嬉しそうに掛ける事は私はありません。
とにかく視聴者を巻き込むと番組自体が盛り上がるから、あの手この手で巻き込みたがっている訳です。
世の中には巻き込まれたい人間も沢山いるので、両者の関係は昔から十分に成立しています。
古くは、ラジオで葉書職人と呼ばれた人達でしょう。
パーソナリティへ言いたい事を葉書に記入し、週に一度の放送をチェックするのです。
自分のネタ葉書が読まれれば嬉しく、膨らめば歓喜し、馬鹿にされれば悲観していたのです。
現在30歳位の世代迄は、この週一度のネタ葉書投稿が妙にフィットしていたラスト世代でしょう。
やがてFaxが家庭に普及し、更にメールの台頭が起こります。
葉書よりも手軽ですし、何よりリアルタイムで自分の意見を投稿する事が可能になりました。
しかし、そのシステムの影響でラジオ離れが起こり、質の低い番組が乱立します。
その為、しょうもないラジオなんかを聞くより、ネットで勝手にやりとりする方が面白くなりました。お陰でますますラジオ離れが進んだんですが、コレは致し方ない事態です。
葉書職人達は投稿から公開へとシフトチェンジしました。
巻き込まれるよりも、巻き込むのを求めて動き出したのです。
これによって、更にラジオ離れは進み、今や聞いてる人はいても面白い葉書職人は30歳位以下にはすっかりいなくなりました。
巻き込みレベルにも「ゆとり世代」が存在するのは、コレが理由です。
今現在、ラジオよりも遥かに影響力の強いテレビが、「dボタン」や「電話」を利用して巻き込もう巻き込もうと必死に画策しています。
この現象は何だかとても恐ろしい気がします。


年に一回咲く桜の木の下で、こんな事を考えながらビールを呑んでいたのでした。
終わりです。


カテゴリ:企画会議