麺雰囲気
投稿日:2012/05/16高校の時、何故かたらこスパゲティーが流行りました。
私も誘われて行ってみましたが、その当時は何が旨いのか分かりませんでした。
たぶん、料理の味そのものよりも、そのお店に不釣り合いな自分が行くことへの
居心地の悪さ等も含んでの評価だったように思います。
高校生であったことと、そういうお店が少なかったこともあって、
私の周りの洋食は「グラタン」「ハンバーグ」「ナポリタン」「たらこスパゲティー」くらいしか
登場することはありませんでした。
高校を卒業し、都会へ行くとグッと洋食の幅が広がります。
まず、店の数が違いますし、メニューの数も違います。
スパゲティーも「ペペロンチーノ」や「ボロネーゼ」に始まり、
「アマトリチャーナ」「ペスカトーレ」「カルボナーラ」「ジェノベーゼ」など、
今まで知らなかったカタカナにたくさん出会いました。
そして「〜風」というのもちょいちょい見かけました。
「イタリア風」やら「スペイン風」などは
「チーズが入っているのだろうか?」などよく分からないなりにも
味の想像を膨らませる事ができましたが、
「森の木こり風」などは全くもって分からないものでした。
それらもクリアし、年を重ねると今度は「〜と共に」や「〜を一緒に」など
丁寧に教えてくれつつも全くこっちサイドには伝わらないものに出会ったりします。
例えば「フレッシュトマトのヴァリエ スマックの香りと共に」などは
分かるものは「トマト」くらいで、あとの「ヴァリエ」も「スマック」も
何のこっちゃ分からない、未知なるものです。
そういったものは店の人に「何ですか、これ?」と聞けば分かりますが、
「鴨のソテー 天使のきらめきとオレンジをあしらって」などとあれば
「天使のきらめき」にだいぶ引っ掛かりますが、これは聞きづらいものです。
それが料理に含まれるのか雰囲気なのか、微妙なところだったりします。
もし、雰囲気だった場合、シェフがどんな気持ちでメニューを考えているのでしょうか。
それらもクリアした頃には一体何が待ち構えているのでしょうか。
「悪魔風」は「血っぽい」から「トマト煮」なんだそうです。