三人体制
投稿日:2012/06/13住んでる地域で、資源ゴミの回収が月に一度あります。
回収対象は段ボール・古新聞・古雑誌・プラスチックで、近所の会場まで運びます。
町内会か何かの係の人が、毎回三人で待っています。
その人達に「ご苦労様です」と挨拶をして置いてきます。
三人もの監視体制が敷かれているので、雑誌の中から漫画を拾ってくる事は不可能です。
以前は一人体制でした。
初めて捨てに行った時、お爺さんが一人いました。
お爺さんはワンカップの酒をチビチビやってました。
『近所の爺さんが暇潰しに来とる。紐の結び方に難癖をつけてくるかもしれん』と思いました。
用心しながらゴミを捨てていたら、
古雑誌の下に漫画の単行本が並んでるのを発見しました。
引っ張り出すと「キャプテン翼」で1巻〜20巻の束でした。
『コレ下さい』とお爺さんに言うと、頷いたので持ち帰りました。
20巻は「日向小次郎がタイガーショットを完成させ、南葛との決勝戦に出場を決める」所で終わりました。
翌月、又ゴミを捨てに行きました。
同じお爺さんが、ウチワで蚊を追いながらワンカップを呑んでます。
古雑誌エリアをチェックしていたら、咳ばらいをされました。
お爺さんを見ると手招きしています。
近寄ると足元に、キャプテン翼の21巻〜32巻が用意されてました。
『又あったから用意しといた』とお爺さんは言います。
32巻はフランス国際Jr.ユース大会でフランスキャプテンのピエールがエッフェル攻撃でシュートを決める所まででした。
『これも見付けたんやわ』とドカベンの19巻〜39巻もくれました。
19巻は白新高校の不知火・東海高校の雲竜・横浜学院の土門の辺り、39巻は甲子園での弁慶高校戦の途中でした。
その後、毎回行く度に何かを用意してくれてましたがパッタリ見なくなり、
やがて三人体制が導入されました。
色々な漫画を捨てましたが、キャプテン翼とドカベンは今も持っています。