野球試合

投稿日:2012/06/21
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野球の試合に誘われました。
出身高校の野球部の集いです。
毎年この時期にやってるのは把握してましたが、参加した事はありません。
今回初めて、同学年の奴から直々に誘われました。
電話してきたTは、一学年上の先輩から
「お前等の学年にも声かけといて」と命令されたんだそうです。
「○○さんから頼まれてさあ、行けへんかな?」
「行けへん!行けても行かへんし」
「やよなあ」
「お前行くん?」
「俺は…行かへん」
「行かんのかい!」
最後に弱々しく「他の同期に声をかけてみるわ」と言って電話が切れました。
Tはリトル時代から野球が得意で、高一の入部当時から監督や上級に目をかけられてました。
ベンチ入りや試合出場もいつも一番手でした。
二年で既にレギュラーになってました。
その上、背は高く甘いマスクなので女子からの人気が高いのです。
そんな『生まれついての天才肌』の為か、常に半笑いで生きてるイメージでした。
それが自己中・生意気と認識され、ノック中に先輩とケンカした事もありました。
そんなTが、他人の為に動いてる様子は、「時の流れは人をこうも成長させるのか」と私を感心させたのです。
人は変わります。
するとTから又電話がありました。
上手くいかずに頼ってきたのでしょう。
いざとなれば更に下の後輩達を動員させる用意がある事を告げました。
「そこまでしてもらわんでも大丈夫」
「誰か参加するってか」
「いやいや、誰も行ってくれへん」
「自分が行くんやな」
「いやいや、行く訳ないやん」
「後輩らに言うたるわ」
するとTは、先輩のざれ言を聞くなんて俺らしくないやろと力強く言い、
「全員無理でした、自分も含めて」と先輩に報告したと続けました。
全員どころか私以外には二人で力尽きたんだそうです。
三つ子の魂は、まだまだ続いています。


カテゴリ:同級生