癌検診考
投稿日:2013/11/15この世で一番嫌いなモノは注射です。
注射に比べれば、歯医者で歯を削られる事すらマシに感じます。
注射をされない状態を保ちたいがために、
日々ウガイをしたり、手を洗ったりして暮らしているのです。
40歳になったのを期に、市から封筒が届きました。
特定健康診断とガン検診の招待状です。
年に一回の普通の健康診断は、震える思いで毎年受診しています。
注射への恐怖で、心拍数やら血圧やらは、通常値と大きく異なってるんでしょうが、
そんなものは私にはどうする事もできません。
それなのに、更に無理難題な催しに招待された訳です。
招待状には「8月から11月末まで受けられる」と書いてありましたので、
12月まで忘れる事にして、今日まで生きてきました。
先日、とある病院にお見舞いに行きました。ベッドの横の点滴をしげしげと見つめていた時に
「点滴を打つ=針刺さりっぱなし」の驚愕の事実に気づきました。
まさに天啓でした。
万一ウガイや手洗いでは、予防不可能な事態に陥り、
点滴を打たれる(針を刺さりっぱなされる)位ならば、
この前の招待を甘んじて請けた方がいいんじゃないか。
その日から、眠れない夜を何度も過ごしました。
例えば「注射」が「キス」の形式だったならどうでしょう。
目を閉じて口を半開きにしていれば、
係の人がチュッと注入してくれるのです。
もちろん内容によってコースが分かれています。
Aコースは比較的軽目になり、学校での集団予防接種なんかはこのコースですね。
Bコースは現行の注射器で言うと直径2cm以上はあるのヘビーなコースです。
Cコースは途中で息つぎをしつつ、貪るように唇を吸われるコースです。
健康診断ならAコースで、受診者は並べられて、「チュッ」次「チュッ」次「チュッ」とされる訳ですから、
全然たいしたことはないんじゃないでしょうか。
ただし、係の人が綺麗な女医かは解りません。
王将帰りのオッサンだったらどうでしょう。
ベテランだけにAコース中に、即座に異常を察知してCコースに変更させられたら、立ち直れなくなりそうです。
こんな事ばかり考えていました。
結論は「請けるべき」なんですが、自分を奮い立たせる勇気がなかったのです。
しかし、都合がつく日の最終の検診日に間に合うギリギリの今日、
電話で申し込みを行いました。
注射後に、バリウムを呑む体力は残ってないだろうと判断して、
特定健康診断と肺ガンだけにしました。
憂鬱さで病気になりそうです。