競争社会

投稿日:2013/06/02
oto.jpg

ネットのオークションに参加しました。
私の生涯を通じて、オークションに絡んだのは二度目です。
最初のは、幼稚園の時に親達が家にある不要品を、
何の脈絡も無く持ち寄って、近所の人も含めて身内のみで開いたものでした。
当時は廊下から眺めていただけですが、
中古のすき焼き鍋が最後まで売れ残り、
持って来た当人が10円で落札した事が、
斬新な衝撃となったみたいで、未だに明確に覚えています。
最高値は、洗面器に山盛りの朝採りアサリだったのは漁師町の地域性でしょうか。
おそらく売上は、幼稚園のイベントの寄付金にでもしたのでしょう。
ガラクタ類を無理矢理トレードさせたお金で、バス旅行とは誠に乙な話です。
今回はそれ以来のオークションです。
ネットのオークションは、
実際の商品を手に取って眺める事は出来ないので、
コメント・写真と評価を頼りに見極めねばなりません。
コメントは本人発信ですし、
写真は様々な方向から撮影したり、アップにしたりとなっていますが、
画像処理技術が目覚ましい昨今ですので、
どちらも鵜呑みにする訳にはいかないのです。
「評価」というのがあって、読んでみると
『コイツはとても良い出品者です』や
『コイツは普通の出品者です』や
『コイツはとても悪い出品者です』と書かれています。
個人的には「とても悪い奴」から「良い品」を買いたいのですが、
「とても悪い奴」は当然悪い出品者ですので、
過去に何らかのトラブルがあったのです。
難癖を付けてるだけの購入者もいるでしょうが、
用心深さが大切と心得ねばなりません。
クレームに律儀に反論している人や、捨て台詞を吐いている人も存在して、
どの人から買えば正解なのかを決めるのに、異様に時間がかかります。
何はともあれ一人決め入札に参加しました。
『100円!』
『105円!』
『199円!』
『210円!』
『…』
『…』
『210円で落札!』
みたいなラリーを想像していましたが、
『入札する』のボタンをクリックすると、
その瞬間に『別の人が高値を付けました』と表示されます。
しかも、いきなり500円単位の上げ幅でしか受付てもらえません。
再度クリックして値を吊り上げても、
『別の人が高値を付けました』と一瞬で表示されます。
調べてみると敵は『自動入札』の秘技を使っていました。
ひたすら入札を続けた結果、
遂に私が『高額入札者』の栄冠に輝けました。
どうやらようやく、敵の秘技を打破した模様です。
当初の予算をかなりオーバーした恐怖で頭を抱えていると、
5分後に敵が更に上乗せして、高額入札者の栄冠を奪われました。
そのままオークションは終了しましたが、
ネット上のラリーは実際のラリーよりも何倍も危険だと感じていたのです。


カテゴリ:企画会議