先輩釣果
投稿日:2014/01/09今の世の中は何かを発すればすぐに反応が出てきます。
ともすると、うかつにおかしな事は言えないという訳です。
しかしながら、そういった事を気にしすぎてもどうかとも思います。
私自身、昔から人に何を思われようが気にしないタイプでした。
今はそれこそあまり知らないような人からでさえも、
「文字」というツールで「それはいかがなものか」と批判される時代です。
やりにくいと言えば、やりにくいのかも知れません。
昔、私の先輩にあたる人に釣りの誘いを受けました。
私は友人1名を誘い、釣りに出かけました。
何せお金のなかった時でしたので、
先輩に家まで迎えに来てもらい、現地まで運んでもらい、
船を借りてもらい、道具を借りてもらい、
そして昼飯までおごってもらい、
何から何まで先輩に頼らなくては釣りさえできない形でした。
私と先輩の関係は、もちろんその友人は理解していました。
いざ、船を出し釣りをし始めてしばらくすると友人は恐ろしい言葉を吐き出します。
「全然、面白くないな」
あまりの衝撃発言に船に乗船していた全員が、
聞かなかったことにしました。
先輩の顔は凍りつき、おまけに船長さんの顔も凍りついていました。
何を思われようと気にしない私でしたが、
これはさすがに慌てふためきました。
更に彼は続けます。
「こんな小さいキスばっか釣って、何が面白いんやろ、なぁ?」
半分に折れたうまい棒をくっつける作業ではありません。
状況で言えば粉々になったうまい棒を苦心してくっつけた所で意味もなく、
こうなれば更に衝撃を加える方向の方がいいかもしれないと、
「ほんまやなぁ、何が面白いんやろなぁ」
と言い、釣りを放棄して二人で寝るという行為にまで発展しました。
私としては「金を払ってやってまで連れて来てやった後輩にひどい仕打ちを受ける先輩」
という立ち位置でネタにしてもらえればと思っての判断でした。
しかしながら、帰りの車では一言も喋ってもらえず、
その日以降先輩から誘われるという行為自体なくなりました。
自らの発言でより事態が悪化しようとも気にしない。
今の若い人たちは他者との関係で色々面倒くさい感じでしょうが、
このくらい突き抜ける方が今の世の中渡っていきやすいのかもしれません。
是非、参考にしてみて下さい。