桟乃黒糞
投稿日:2014/10/31わが家のベランダに黒いモノが撒かれるようになって、
幾年月が流れた事でしょう。
ベランダの桟の部分に集中した、
1cm位の細いカサカサの物質です。
夏場が特に目立つので、
カタツムリかカエルのフンだろうと想像していました。
布団を干す場合は、ホウキで桟を掃いて、
濡らした雑巾で拭かねばなりません。
ですので、初夏から初秋の間の布団は、
グッショリタイプにならざるを得ませんでした。
同じアパートの住人達が、
管理会社にクレームを入れたのですが、
具体的な対策には届かなかったようです。
別の害虫関係でお世話になった人に、
ベランダの黒いフンについて尋ねられました。
その人曰く、蝙蝠のフンなんだそうです。
ある一室のベランダの桟の裏側を住家にしているらしく、
そこの一帯は真っ黒になる程のフンがされているんだとか。
そういえばいつの日にか、
ベランダの片隅に蝙蝠の死骸を発見した事がありました。
私は蝙蝠もフンも嫌ですが、それ以上に蚊が嫌です。
夏の日の眠りについた頃に、耳元で鳴る蚊の羽音ほど、
嫌な物はありません。
血眼になって蚊を見つけ出します。
蝙蝠は別名「蚊喰鳥」ですから、
蚊が減る方に魅力を感じてしまいました。
事実、蚊取り線香は秋という時期を過ぎたあたりから、
我が家では頻繁に登場する形となりました。
蝙蝠が活動する初夏〜初秋にかけては、
特に蚊取り線香を使用しなかったのです。
これはやはり蝙蝠の捕食が要因ではないかと思われます。
しかしながら蝙蝠が住み着くほどの蚊が、
我がマンションにたむろっているのかは、
いささか疑問に感じます。
カエルも頻繁に見かけますので、虫自体はよく発生する、
そういったポイントなのかもしれません。
ですが人間が住む事を考えればそれはそれで嫌な感じがします。
一番ベストな解決法としては、
蝙蝠が蚊を食べ、他の虫をカエルが食べ、
蝙蝠のフンを何か別の生き物が食べるようになれば、
見事な自然との共存が図れるような気がします。
「じゃあ、お前のとこのベランダの桟から、
何匹も蝙蝠が出動することになってもいいのか」
と聞かれたら絶対に嫌なので、
やはり何とかしてもらいたいな、と思うところであります。
ところで蝙蝠は秋から冬にかけてはどのように過ごしているのでしょうか。
住み家に冬眠という形なんでしょうか。
もし、桟の内側に住まわれるのを防ぐため、桟の入り口を
ガムテープか何かで塞いだとしたら、
果たして蝙蝠はどうなっていくのでしょうか。
そんな恐ろしい想像をしながら、今日も桟を覗いています。