貼付写真

投稿日:2014/11/06
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プリクラは今も健在なんでしょうか。
活用している人を初めて見た時を思い出します。
カラフルなナイロン表紙の手帳の見開きに、
ビッシリと切手状の写真シール達、
そこには手帳の持ち主が写っているシールだけでなく、
良く解らない人々のキメ顔&キメポーズのシールが貼られていました。
コレは何者かと尋ねれば、「友達と彼氏」や「友達とその友達とその彼女」、
「この娘は嫌い」等と教えられました。
その人の人間関係や回りとの関係が、一種のデータベースと化していました。
聞けば、ゲームセンターで撮影するとの事でしたので、
一人で見に行ってみました。
カーテンの付いた証明写真を撮るみたいな機械があり、
カップルや女性同士がキャイキャイ並んでます。
観察していると、カーテンの中に入って撮ってカーテンの外に出てきてから、
完成するまでしばらくあって、
ハガキ位の完成品をハサミで切って分け合っていました。
ハサミは機械から紐でぶら下がってる仕組みです。
めいめいが自分の分け前の内の一枚を手帳に貼り付けて、
一連の作業は終わりました。
残った分は、誰かにあげたり交換したりして、
ネットワークの構築に励む様子でした。
そこで思った事は私が誰かと撮ったとして、
半分を貰っても使い道がありませんので、
義理の一枚以外は相手にあげるとします。
相手は、ネットワークの誰かに配り歩きます。
私の写真が、全然知らない人の手帳に貼られる訳で、
当然、その知らない人は更に知らない奴から、
「コレ誰?」とか聞かれて、私の説明を知らない人がするに違いありません。
「こんなものには、生涯一度も入ってたまるか」と、固く誓ったのです。
しかし、女子はアレが好きで、誓いの事を知らずに誘ってきます。
私もフラフラと誘われるまま三回は撮った様に思います。
三パターンの私のシールがこの世に存在していたのです。
恐ろしい物語です。
調べたところ今のプリクラは昔より機能が向上し、
目が大きくなったり、唇の色を変えられたり、
本人と顔が一致しないのではないか位の出来上がりな為、
むしろ現代の方が撮られても傷が少ないように思います。
赤いリップで目が大きくなった私を私と認識できる人は、
たぶんいないでしょうから。


カテゴリ:企画会議