鑑賞喫茶
投稿日:2014/02/19仕事の時以外で喫茶店というのはほぼ利用しませんが、
利用する歳にはいつもたくさんの人が店に入っています。
時には満席で待たなければならない場合もあります。
私の様に誰かと話をする為に来るのはよく分かります。
ただ、一人で来ている方なんかは、どうでしょうか。
例えば一人でご飯を食べる時、
注文の品が到着をし、それを食べ終えたらあとは何もありません。
伝票をつかんでレジへ向かうくらいです。
その間、考える事なんかは
「こっちのメニューにすれば良かったかな、失敗かな」
「帰りにタバコ買った時にジャンプ立ち読みしよう」
「あそこのおっさん、塩かけすぎじゃねぇか?」
注文の品が届いたら、何も考えず食べ進めていくのみです。
だいたい、こんな感じではないでしょうか。
喫茶店はどうでしょう。
「コーヒー」と注文をしてから、おもむろに週刊誌を読み、
コーヒーが到着しても週刊誌から目を離さず、
時々すすり、また読み進め、そしてすすり。
コーヒーがなくなっても週刊誌を読み、
途中でトイレに立っても、戻ったら週刊誌です。
どのタイミングで帰るのかはその人次第となります。
例えばそれが自宅であるならば、コーヒーのおかわりも気楽に出来ますし、
週刊誌を読んでいて眠くなれば寝てもいいのです。
トイレへの週刊誌の持ちこみも可能です。
わざわざ喫茶店に赴くのには、やはり理由があるのでしょうか。
私なんかは周りが気になってしまい、落ち着くことがありません。
どのように周りが気になるかと言うと、ひとつ例をあげます。
久しぶりにドーナツ屋でドーナツを食べました。
私の斜め前の席に座っている女性はチョコのドーナツに、
黄色いツブツブがついているものを食べていました。
思うよりも砕けやすいドーナツと、取れやすいツブツブに、
女性の皿はドーナツ破片が散乱していました。
それを指先で集めては食べ、集めては食べという姿に、
私はどうしても手でカレーを食べるインド人を連想してしまい、彼女を『インディ』と名付けます。
ずっとインディの姿が気になって気になって、熱い視線を注ぐ訳ですが、
ガン見してはいけないのが世の常となっています。
私は「このままではインディを傷付けてしまいかねない」と早々に席を立つしかないのでした。
喫茶店でも同様に、周囲の客の立ちふるまいを見たくて仕方ありません。
私が喫茶店で落ち着いて満喫ができた時は、
人として成長できた証なのでしょう。