痰技伝授

投稿日:2014/02/21

生まれてこの方、痰を出した事の無い友人がいます。
最近咳が酷いと言うので、
「痰を出せばいいじゃん」とアドバイスしてみましたが、
「どうやっても無理」との事でしたので、
私なりに『痰の出し方』を調べてみました。
オーソドックスな方法としては、
(1)仰向けになる
(2)深呼吸を5回繰り返す
(3)『ハー』と勢いよく息を吐きく
(4)(1)〜(3)を3回繰り返す
(この時息が詰まるような場合は軽く口をすぼめる)
(5)軽く『コホン』と咳をし、痰が出たらティッシュで取り除く
がありましたが、この方法ではにっちもさっちもでしたので、
他に載っていた、タッピングという技を伝授しました。

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タッピング(カッピング)とは気管、気管支、肺胞などに付着している痰や異物を体外に出やすくする為の方法です。
方法は以下の手順で行います。
(1)手を、水を手ですくうようなカップの形にします。
これは手をグーにしたままだと体に負担が大きいためで、手に空間を作ることで叩く際の負担を減らし、効果を上げるためのものです。
(2)ポン、ポン、ポン…とリズミカルに叩きます。
叩く場所は胸及び背中になります。
当然ながら、背中はどなたか第三者にお願いすると良いでしょう。
バイブレーターなどのように振動が生じるものを当てるのも良いそうです。
いずれにしても、タッピング(カッピング)は張り付いた痰を振動を与えることで張り付いた位置からずらすことが目的です。
タッピングは、その効果を証明するエビデンスがなく、暴力的で苦痛を与えることに加えて気管収縮を誘発したり、不整脈を誘発する可能性があるとも言われています。が、日本の理学療法の世界では数多く行われているようです。
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念のために、その他の方法も紹介しておきます。
(1)粘り気のある痰の場合、コップ一杯のぬるま湯(ごく薄めの食塩水)で水分補給します。
すると、数分後には粘り気が弱まり、痰も切れやすくなります。
(2)それでも取れない場合は肺の輪郭を円を書くようにゴリラがゴッホゴッホと胸を打つ要領でこぶしで叩きます。
(3)上から下に向いて、外側から内側に叩きます。
(左手は、時計回り、右手は半時計回りにです)。
(4)胸の周りが暖かくなってきたところで、お尻を高くして(土下座する感じで、お尻をもっと高くします)、いつも痰を切る要領の呼吸をします。
(深く息を吸って、はッ!と吐く感じです)

残念ながら友人は、いずれの方法でも初痰には及びませんでした。
『カーッ』と息を吸って、『ピッ』と出す道端のオッサン達へのリスペクトは、とどまる所を知らぬ様子。
たかが痰、されど痰なのです。
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