仕事先輩

投稿日:2014/04/17

メールアドレスを知らなくても、携帯の番号から番号へメールが出来るシステム。
何と言う名称かは知りませんが、便利になったものです。
先日、二十歳過ぎから三十歳手前迄お世話になった方から、
『お久しぶりです。○○です。まだコチラの携帯使ってますか?』とメールが入りました。
お互い十年以上、連絡を取った事はありません。
流石に『はい。使ってます』の返信だけでは、何だかなあと思いましたので、電話をかけてみました。
相手は新幹線の中とかで、とぎれとぎれの会話でした。
今度、かつての仕事仲間の同窓会的な催し物が名古屋であるらしく、
音信不通の私への連絡係を依頼されたんだそうです。
『だから、参加しないかなと思ってさ』
『いやー止めときますわー』
『なんでよ?』
『仕事あるし、遠いし、何より喋る事がない』
『そんな淋しい事言うなよ、まあ俺も行かないんだけどね』
『行かんのかいっ、何やそれ』
『静岡で仕事入っててさ』
『知らんがな』
その後、互いに必要の無い近況報告をしあいましたが、
話しながら一番最初に出会った時の事を思い出してました。

春先に名鉄セブン館のナナちゃん人形で待ち合わせをしたのですが、
知らない者どうしの上、当時の私はポケベルしか持ってませんでしたので、
少しでも相手の目に留まる様にと、
数日前にフリーマーケットで50円で購入した原色のムームーを着て、早目にナナちゃんの足元に到着しました。
道行く人々が二度見三度見をする中、疲れが貯まっていたのか無性に眠くなる私。
ナナちゃんの足の甲を枕にして寝転んだとたん、爆睡モードに突入したようでした。
『すいません、すいません』
と肩を突かれて目を開けると、待ち人でした。
『…はじめまして』
『はじめまして』
『…』
『フワァァ、よう寝た』
『…何で寝てたん?』
『来るの遅いし、眠たかったし』
『…なるほど』

そんなこんなで十年近くお世話になったりお世話したりしたのですが、
聞けば今年50歳になるんだそうです。
計算してみると、私に偉そうに説教していたのは、
今の私よりも年下の若造だった事に気付きました。
何だか不思議な気分ですが、次のコンタクトが60越えは確実でしょうから、
その時の世の中は、ますます便利になっていると思われます。
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