電波体操

投稿日:2014/07/19
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夏休みが始まりました。
今の小学生には、ラジオ体操の義務が無いみたいです。
私の幼少期は、集落の子供が、盆踊り会場に毎朝ダラダラと集まって輪になって行うのが恒例でした。
その輪の中心に、学校から貸し出された銀色のラジカセを設置し、
ラジオが受信出来ない為、カセットテープで流されていました。
今思うと、ラジカセの背中側にスタンバった人は、
何も聴こえてなかったのでは無いかと心配になります。
参加証明書を兼ねたハガキ状の紙に、紐を結んで首からぶら下げて挑むのですが、
雨に濡れたり、汗に濡れたり、ヘロヘロになるのをセロテープでカバーします。
体操が終わると係の上級生が、
鉛筆キャップを朱肉に押し付けてハンコを押してくれるのですが、
「セロテープでハンコが押せへん」と、よく文句を言われてました。
自分が上級生になった時には、
体操の前にまず山へ行き、「しこたまクワガタを採集した後に体操」というスケジュールを確立していました。
体操が終わると、宿題の進行状況を報告します。
それにより、読書感想文と防犯ポスターは、最終日に片付ける流れとなる訳です。
午後からの予定も議論の対象です。
「今日はどの川でザリガニを採るか」や「どこの浜でサザエを採るか」を上級生の情報を参考にしつつ、
まだ誰も知らない、未開の場所を探し求めてはさまようのでした。
時には体操中にケンカをしたり、旅行に行く人多数で参加者二人のみだったりしましたが、
子供ながらに「社会」を学習する場所だったのかも知れません。
お盆に、親戚の家にやってきた都会の子供の登場にテンションが上がり、
ボラの突き方を教えたり、アケビの食べ方を教えたり、スイカの盗み方を教えたりと、
忙しいのに先輩面をせねばなりませんでした。
朝飯前に、元気な人達でした。

そう考えると、ラジオ体操は無くて正解です。


カテゴリ:同級生