書籍広告
投稿日:2014/08/15新聞の広告欄に本のタイトルが載っていました。
「窓から逃げた100歳老人」
なかなかインパクトのあるタイトルです。
外国の本のようですが、タイトルからまったく中身は見えてきません。
100歳ともあろう老人が窓から逃げるくらいですから、
よっぽど嫌なことがあったのでしょう。
それとも「わしゃ、まだまだじゃ」とばかりに、
我がの力を試すべく脱出したのかもしれませんが、
そのような場合は別段玄関から出て行っても問題はありません。
もし逃げたのが「鳥」であれば、「そうだよね」といった感想ですし、
たぶん、本の中身はさして鳥の話ではないように思います。
「窓を作った100歳老人」となれば、一気にノンフィクションの気配がします。
窓を作ることから始まる物語です。
力のあまり入らぬ手で木を切断し、釘を打っていきます。
「お魚くわえた100歳老人」ならコメディーの要素が漂ってきます。
くわえる、と言う事は両手がふさがっている、という事ですので、
思い浮かぶのは欲深い老人の像です。
あれもこれも欲しがる老人の話は一体どんなオチがつくのでしょうか。
「お魚くわえた中年」となると、不思議とミステリーの感じも否めません。
中年ですから、きっと何か意味があって魚をくわえてみたのでしょう。
そこから始まる連続殺人事件、というのも無きにしも非ずです。
「出汁を加えた少年」となれば、たぶん料理人を目指す男児の熱い話でしょうか。
ミスター味っ子よりずっと文学的な内容になりそうです。
「本当は少年ではない少女」とかになってくると、
ぐっとシリアスな内容になっているように思います。
「本当は少年になりたい老人」になってくると、目をキラキラさせた老人が見えてきます。
色々書いていきたい所ですが、文字数と私の脳内の関係上この辺りにしておきます。
どちらにせよ、タイトルというのは本にとって非常に重要な役割を占めているものです。
学生の皆さんは、あっと驚くようなタイトルでの読書感想文、頑張って下さいね。