異国任侠
投稿日:2011/04/20クロマニヨンズのライブに行ってきました。
Zepp名古屋で夕方からの開始でした。
毎回チケットが取れたら行くのですが、今回は取れずに残念に思っていた所、追加公演の分でかろうじてゲット出来たのです。
クロマニライブ初の人も含め四人で乗り込んだのですが、異様に会場に早く着いてしまいました。
開演3時間前です。
しかたなく名駅をぶらつきましたが何も手持ち無沙汰を解消できません。結局会場横にあるサイゼリアにて時間を潰す事になりました。
開場の時間が近づきました。汗だくになるのが解っていますのでロッカーに上着を入れ半袖半ズボンで列に並びます。
さすがに、日が暮れると寒くて半ズボンは皆無です。
サイゼリア出口横の喫煙コーナーに身長180オーバー&スキンヘッド&黒のロングコート&サングラスの白人の男が酒を片手に立っていて、イエローモンキーどもの行列を睨みつけていました。周りは誰一人として近寄ってませんでした。サングラスをでこにあげ鋭い青い瞳をぎょろつかせ、ぐいぐい酒を呑んでいました。
たまたま私が並んで待つ場所が喫煙コーナーのどまん前でした。
列はいっこうに進みません。
黒コートからすると半ズボンで寒がっている私は猿に見えた事でしょう。ずっと視線を感じていました。
しかし猿には猿の意地があります。
「アーユーマフィア?」と小声で尋ねてみました。
男はWの耳にイヤホンをはめていました。幸いな事に私のおふざけ台詞はイヤホンで防御され聞こえなかったようです。
「セーフセーフ」と呟きました。すると男がノッシノッシと近づいてきました。
Wイヤホンを外しました。
もっかい言うてみろと目が口以上にモノを言いました。
「アー、アー」私の言葉は言葉になりませんでした。
マフィア男は酒臭い息を吐きつつ私の口に耳を近づけてきました。
絶体絶命とはこの事です。
「アーユーマフィア?」
思いきって小声で言ってみました。
するとマフィア男はニヤリと笑い黒コートの中に手を突っ込みだしました。
ナイフ・拳銃・マシンガン等の危なげな名称が頭をよぎりました。
マフィア男は黒コートの下に黒カッターシャツを着ていて、その下に黒Tシャツを着ていました。その黒Tシャツの胸に「OiUmbobo」と書いてあったのです。
今回のクロマニヨンズのツアータイトルが「ウンボボ月へ行く」で、それはツアーTシャツでした。
ツアーTシャツはライブ前に売店で並んで購入する物です。キョトンとしている私にミーは今回のツアーは二回目の観賞で、このTシャツは前に来た時に買ったんだぜというような事を片言の日本語で私に告げたのでした。
クロマニヨンズが好きなのに一緒に行く人がいない寂しさとワクワク感と恐ろしい自分の風貌の狭間で、酒を飲んでいただけみたいでした。
(明日に続きます)
三重の求人はFirstBase