終始無言

投稿日:2013/07/21
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後輩の結婚式二次会の司会をしました。
幹事発案の余興で「触って触って誰でしょうゲーム」がありました。
目隠しをした新婦が、上半身裸の五人の男を触って新郎が何番かを当てるという、
どう処理すれば正解なのかが解らないゲームです。
嫌がる新婦を叱り付け、文字通りケツを叩いてゲームは始まりました。
目隠しを装着する間に、新郎に裸になる事を命じ、カモフラージュの四人を指名して裸にさせました。
新郎は自衛官で体格が良いのですが、参加客側にも自衛官やら野球部あがりやらが多数おり、
割と似通ったお調子者達に強制的な協力を求めました。
下手から「新婦」「司会」「裸五人」と並びました。
スポットライトの中、一番から五番までの胸を新婦に触らせます。
腹を括った新婦は、歯を食いしばって一番の胸をピタピタと触って頷きます。
二番を触って「違う」と呟きます。
三番を触って首を傾げます。
四番を触って「う〜ん」と悩みます。
五番を触って「柔らかい」と笑います。
新婦に答えを発表させると
「三番がイイ身体だなあと思いましたが、答えは一番で!」
と力強く宣言します。
新郎は三番でした。
会場は溜め息や失笑に包まれます。
最前列の新婦友人は涙目になっています。
目隠しの新婦も状況が解らずアワワアワワしています。
取りあえず二番と四番と五番は席に戻して、仕切り直しとなりました。
司会「さあ第二回戦です!」
新婦「二回戦?」
司会「心の準備は良いでしょうか?」
新婦「私、間違えました?」
司会「アナタにもう一度チャンスを与えます」
新婦「…ありがとう…ございます」
司会「今から一番と三番と六番の…」
新婦「六番?」
司会「うるさい!一番三番六番で再チャレンジです」
私は喋りつつ服を脱ごうとしましたが、首の笛が引っ掛かってしまい冷や汗が出ましたが、
最前列から涙目の女性がサッと助けてくれて、無事再スタートです。
何かを確かめる様に一番をじっくり触る新婦。
終始無言。
三番もじっくりと触ります。
終始無言。
六番の胸に手を当てた瞬間「嫌!」と叫びました。
立ち位置を替えて何が嫌だったのか聞くと
「冷たかったから」と言い、
「答えを変えます!三番で!」と答えて会場はとても盛り上がりました。
私だけは淋しかったです。


カテゴリ:同級生

古文先生

投稿日:2013/07/20
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22年振りにS先生と会話をしました。
高校2年の時に、古文を習っていた若い女性の先生です。
湘南爆走族の江口の恋人の津山さんに似てました。
ストレートの長髪と眼鏡と高い身長で、男子生徒からの人気は絶大だった様に思います。
特に男子限定クラスの通称「男(ダン)クラ」での熱狂振りは引く程で、
授業前のトイレは、おめかしに励む馬鹿達で混雑していました。
年寄りの多い教師陣の中で、唯一の若い女性教師な上、綺麗で優しい先生でしたので、仕方ない事でしょう。
授業での「いとおかし」やら「レ点」やらは、コチラの頭の都合上全く面白くはありませんでしたが、
蛍が飛ぶ所を知ってる話をされた事を覚えています。
どういう流れでかは忘れましたが、授業中のこぼれ話の中で、
先生の家の近くに蛍が舞い飛ぶ小川があり、
小さい頃から毎年その蛍達を眺めるのが好きだと言ったのです。
「見てみたい」と呟いたある女生徒に「案内してあげる」と返す先生。
私も「俺も見たい!Sちゃん案内してや!」と声をあげました。
女生徒は「私は遠慮します」と小声で言い、変な空気のママ授業が再開されました。
授業が終わり、逃げるように職員室へ帰るS先生。
私は職員室の中へ入ってS先生に「Sちゃん、で、どこで待ち合わせすんの?」と聞きました。
S先生は私の袖を掴んで廊下へ連れ出し
「○○君さあ、あんな可愛い彼女おるのに、悲しませたらダメ」
と諭してきました。
当時の私の彼女もS先生に古文を習っており、
単純に蛍の乱舞を見たかっただけの私は驚きましたが、
何故か一人の男として扱われた気がして
「せやな、ほな止めとくわ、又来年かなあ」
と答え
「またまたーお幸せに、場所教えようか?」
「ええわー」
で終了しました。
S先生が職員室に入る扉を開けると、独身の男性教師数人が、聞き耳を立てているのが見えました。
学校では「私がS先生を職員室で口説いたが断られたらしい」の噂が流れました。
それから二年後、S先生はお見合いで結婚されて教師を辞めたと後輩から聞きました。
先日、卒業名簿で先生の実家に電話をかけてみると父親が出て、
「教え子の○○です」と名乗ると、今日たまたま30分後に帰ってくるからと教えてくれました。
再び電話をかけるとS先生が出ました。
「○○君?何年振り?元気?覚えてるさー顔も解るよー野球部やったよねー私?49才九つ上、今?宇都宮に住んだり海外に住んだりして、今年の3月に三重の四日市に住みだしたん、旦那?そうそう彼の仕事の転勤で、子供?医大を目指して只今勉強中」
と昔よりよく喋ってました。
「蛍は見てるのか?」の質問には「来年こそ」と答えました。


カテゴリ:同級生

一日首輪

投稿日:2013/07/19
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昔、犬を飼っていた時、犬は外にいるものでした。
首輪につながれ、日なが一日鎖の長さの範囲内を、
くるくる回っては横になると言う感じで、
散歩以外での楽しみはどのようなものだったのか
よく分かりませんが、そういうものだと思っていました。
猫を飼っていた時は、基本的に家に私はいませんでした。
犬に比べて鎖で繋がれるということがない分、自由はありますが、
家に1人(1匹)残され何をしていたかは分かりません。
それなりに楽しみを見つけ、遊んでいたことだと思います。
今の日本では座敷犬が多く見られると思いますが、
飼い主が留守中に一体何をして時間を過ごしているのでしょう。
猫は別にこちらが構わなくても1人(1匹)で何やらすることが多いですが、
犬は外に飼っていた時でさえ何かいつも欲しているような感じでした。
ただ、鎖に繋がれるという自由をある程度奪われると、
犬は犬で「しょうがない」と半ばあきらめた体で過ごす術を学ぶと思いますが、
座敷犬の場合はそれよりも多くの自由を得られます。
でも1人(1匹)です。
どのような時間の過ごし方をするのでしょうか。
アメリカでは犬用のテレビ番組があるそうです。
犬が本当に見るか見ないかは別として、どのような番組構成なのか気になります。
一体何を流せば正解なのでしょうか。
犬でしょうか。
グラビアみたいに他犬種の犬を次々に写すのでしょうか。
また、猫でしょうか。
それとも人でしょうか。
エサでしょうか。
私がもし犬だった場合に何を見たいかと考えた場合、
出てくるのは「よその家の犬の過ごし方」です。
「へー、あいつああやって1人遊びするんや、なるほどな」
「俺と一緒やな、やっぱ大抵寝るになるよな」
「わかる、おもちゃ置いておかれても困るよな、ずっと遊ばれへんし」
たぶんですが、犬はテレビを見てないと思います。


カテゴリ:企画会議

麦茶効能

投稿日:2013/07/18
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毎日麦茶を4リットルずつ作っています。
作れども作れども、連日の暑さですぐになくなり、
麦茶を作ることを忘れないでいることが、
私の熱中症予防のひとつとなっています。
家にある麦茶入れだけでは事足りず、
使い終わったペットボトルなども利用しています。
しかし、ペットボトルに何回か麦茶を入れると
底の方が茶渋で汚くなりますが、
ゆで卵を作り、その殻で底を洗うという
無駄な気配りも忘れていません。
そんな私にとっての夏の友、麦茶ですが、
意外にすごいヤツだというのを皆さんご存知でしたか?
ある記事によると麦茶には、
血流を改善させたり、抗酸化作用で生活習慣病などの
予防効果も期待できたり、
胃の粘膜を保護したり、炎症を抑えたり、
虫歯菌の生成を阻害させたり、
何やらいいことずくめな雰囲気を醸し出しています。
しかし、その働きもさほど前に出る訳ではなく
地味に効いているという感じなのでしょう。
毎日死ぬほど飲んでいても、特に「身体が良い」という思いもなく、
どちらかと言えば「麦茶飽きた」「心なしかむくんでいる」という
マイナスの要素しか出てきません。
それではいけません。
麦茶はこんなにも健気に頑張っているのです。
私が彼を拒んでしまったら、今までの頑張りが無になります。
買っておいたウーロン茶の新しいお茶パックは、
とりあえず開封しないでおこうと思います。


カテゴリ:企画会議

下五文字

投稿日:2013/07/17
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高校野球の地方大会が始まりました。
今年はどこの高校が甲子園への切符を手にするのでしょうか。
熱い思いを胸にプレーをし、
全力で戦えども勝敗は必ずつくものです。
そして時には涙する。
涙する。

意外にこの言葉尻は面白いものです。
5文字なので、例えば俳句や川柳などに用いても
面白いものではないでしょうか。

古池や 蛙とびこむ 涙する
柿くえば 鐘がなるなり 涙する
目には青葉 山ほととぎす 涙する

何しても泣いてしまいます。

生麦生米涙する
坊主が上手に屏風に坊主の涙する
隣の客はよく柿食う涙する

涙するというだけで何故か全体的に悲壮感が漂います。
文頭がどんなにバカ丸出しでも、
あれあれ?感動ストーリー??という体になってしまいます。
そんな訳で、涙活をしていた若い男性に言いたいです。
自分の話す言葉に全部「涙する」をつければ、きっと、
いつか必ず泣けてくるに違いありません。
「今日の夕飯は吉野家にしよう、涙する」


カテゴリ:企画会議

公開収録(126)

投稿日:2013/07/16
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『第百二十五回O&A始まります』
人間の本来の性(サガ)は如何なる物であるのか?アナタの心の隙間を、埋めて建てて掘り起こす「O&A」のお時間です。
参加希望の方はお気軽にご応募下さい。面白ければ採用させていただきます。ボツになっても恨みっこ無し。
それでは
『第百二十五O!』
「今年イチ押しの仕掛け花火」

『&A』

・「ピタゴラスイッチ風」PNチャボ・ゲレロ
   →カタカタカタンとやってますが、いかんせん暗闇です
・「プロポーズ花火」PNどさんこ侍
   →ナイアガラに「結婚しよう」と浮かび上がりました、誰に宛てたかは不明です
・「波動砲」PN椎名桔平
   →色んな物を犠牲にし、ヤマトの航海は続きます
・「電光掲示板使用」PNミス犬面選手権
   →顔文字やアスキーアートを、フル活用しました
・「仕掛け花火あるあるが流れる」PN松岡芭蕉
   →「言いたい言いたい」言うてますが、所詮BGMです
・「地中爆破」PN駅部田のスナフキン
   →どっかの核実験を彷彿とさせます
・「においつき」PN和風エビフライ
   →スターマイン時は、焼き肉のタレ臭が立ち込めます
・「去年と同じ」PNホワイトドラゴン略して白竜
   →去年は一昨年と同じでした
・「迷子情報を提示」PNチャンチャンバラバラ
   →空いてるトイレ情報も、裏取引されてました
・「巨大蛇花火」PNハリケーンJr.
   →別名「ウンコ花火」、の巨大版です
・「ビンゴ花火」PNマカロニサラダ記念日
   →リーチになったら前に出て来て、で迷子です
・「鉄拳プロデュース」PN洋食戦隊ナイフ&フォーク
   →パラパラ漫画で、全米を泣かせにかかります
・「本物のロケット花火」PN椎名
   →B21のスペシャルなメグミでした
・「散骨」PNパン爺
   →故人からのたっての願いでした、死の灰ではありません
・「筒がコチラ向き」PNリットントン
   →不発弾も有との事ですが、汗がダラダラ流れます
・「焼きそばが降ってくる」PN夏目漱石
   →屋台泣かせのイキな計らいです、食べれませんが
・「パントマイムで表現」PN宇宙恐竜ゼットン
   →オーロラビジョンで、体の細部まで確認できます
・「ヒュルヒュルヒュル〜とどこまでも昇る」PNビンゴ改めビンゴボンゴ
   →ただただ昇るだけです
・「素人が作った花火」PN榊原育英
   →趣味欄に「花火製作」と書いて、事務の面接に挑みます
・「音が全部パ行」PNビリーバンバン
   →若者を取り込む為、ポップ感を重視しました
・「爆煙がドクロ」PNデビル小暮
   →「三人組」「ドクロベー」「お仕置きだべ」で検索です
_____________
沢山のご応募本当にありがとうございました。
今回の大賞はリットントンでした。
今回も「初心者キャンペーン」に相応しく初投稿の方々の活躍が目立ちました。これからもO&Aのセンスを磨く為に精進を続けましょう。
後Oの候補も受け付けています。
次回の第百二十六回大会のOは
『落選議員の選挙公約』(by安藤美姫)
となります。
7月21日までに名前かペンネームを記載の上、件名タイトルにO&Aと書いて
info@firstbase.jp
まで送って下さい。
よろしプリン隊?体?鯛?筋肉少女は帯!


カテゴリ:O&A

灼熱地獄

投稿日:2013/07/15
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食事と言うのは環境に左右される事を
最近痛感しています。
暑すぎる昼に食べる食事は、
自分の咀嚼で汗が吹き出し不快感しか残りません。
しかし食べねばこの灼熱地獄を乗り越えることはできませんので、
何とか食べているといった現状です。
また、クーラーの元で食べる食事は非常にはかどり、
いつも以上に喰らってしまう傾向があり、
私の中ではプラマイゼロといった感じです。
アメリカで完全食なるものが開発されたそうです。
粉を水で溶かして飲むタイプのもので、
これさえ飲めば栄養はバッチリなんだそうです。
また、これを一生摂取しつづければ、
食費に掛かる分が浮き、
アレルギーの心配もなく、
今後起こりうる食糧危機にも立ち向かえるのだそうです。
食べることはエネルギーの摂取だけではなく、
楽しみのひとつである私にとってはこれは食事ではなく、
ただの補給といった感じですので残念でなりません。
しかし、これからの世界はこのような食事に変わっていくのでしょうか。
テレビで見たいかにも太りそうなアメリカのハンバーガーも、
1人2万円はする高級寿司店も、
イタリアにある普通の安いピザも、
私にはまだ食べていないものがたくさんあります。
そうこうしている間に飲み物だけの毎日がやってくるかもしれません。
食べられる時に食べたいものを食べないと。
そんな私は今コンビニに喫煙スペースでモナカアイスをほおばっています。


カテゴリ:グルメ

予定調整

投稿日:2013/07/14
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高校の同窓会の開催を画策して数日が立ちました。
会場を決め、日程を決め、時間を決め、会費を決めと
色んな事を決めているのですが、
誰に相談する訳でも無くスパスパ勝手に決めてっています。
最初『日程はどちらの日にするか』の質問を何人かにしたら
「3日が良い」
「4日が望ましい」
「3日しか無理」
「出来れば4日に」
「どちらも無理」
「その時は日本にいない」
「どちらでも良いが夜に」
「本当にやるの?」
「4日でしょ」
「2日にして」
「二日間もするの?」
と、てんでにばらばらな解答で、
『人間とはこんなにも色んな意見を述べるのか』と、逆に感心したのです。
全員の意見に合わせるのは無理ですし、
話が前に進みませんので、一切シャットアウトの方針に切り替えました。
出欠のハガキを送る前に、
それぞれに心構えをしておいてもらいたいので、
決定事項を事前に拡散する様に何人かに頼みました。
そもそも卒業したのは22年も前ですし、
その頃は携帯電話やメールもありませんでしたから、
数人を除いては連絡先を知りませんが、
出欠はともかく、最終的に全員に開催の件は伝えねばと思っています。
タイムラグとネットワークの強さにより
数人からの発信の末
「初めて聞いた人」、
「未だに伝わってない人」
「三方向から連絡が着た人」
等が生まれていのが面白く、
何かのバロメーターになりそうです。
誘い合って、教え合って、予定を調整して貰って、参加者が少しでも増えれば良いなと思ってます。
そして今日、重大な事実に気づきました。
私自身はまだ一度も誘われたり教えられたりしてません。
誰からもです。
大丈夫なんでしょうか。
誘われたいです。


カテゴリ:同級生

新規活動

投稿日:2013/07/13
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子供の頃の活動と言えば部活動しかありませんでしたが、
大人になると色々な活動が増えて大変です。
一度は誰でも体験する就職活動から始まり、
結婚したいと思えば結婚活動に力を入れてみたり、
「活」とつく名の何かを大概したがります。
先日、ニュースを見ていると「涙活」というのをやっていました。
「涙活」と書いて「るいかつ」と言うのだそうです。
活動内容は、普段泣けない人が泣いてストレスなどを発散させるんだそうです。
その時点でよく分かりませんが、
男女年令問わず、その会合には人が集まっていました。
皆でまず心をほぐす為の絵本朗読を静かに聴き、
その後泣ける映像を鑑賞するのです。
皆、鑑賞後はスッキリした面持ちで解散していきます。
私自身、最後に泣いたのはいつかと聞かれると、
確かにずっと泣いていないような気がしますが、
わざわざ泣きたいという風に思ったことはありません。
しかし、泣くことで何やら癒し効果があるとするならば、
活動というものは色々な可能性を秘めているように思います。
例えば、眠活などいかがでしょうか。
畳敷きの大部屋に布団が引いてあり、
集まった人達が皆で昼寝をするのです。
夏場なら風鈴の音を鳴らし、蚊取り線香を焚き、
少し水をチョロチョロ流れさせて涼を促し寝るのです。
1時間後、起きた参加者に冷えたスイカを振る舞います。
さながら夏休みにおばあちゃん家に来た体です。
他には組活などいかがでしょうか。
集まった人で組体操をする活動です。
ピラミッドでは誰が下になるのかで多少もめたりもします。
笛の号令と共に、パシッと決めてズサッと崩れるのがたまらないそうです。
一体どこに魅力があるのか分かりませんが、
様々な性癖があるように、何がその人の癒しになるのか分からないのです。
さて、涙活に参加していた若い男性は、取材時5回程参加していますが、
未だに涙を流していないそうです。
自分の涙のポイントを探したい、また参加する、と言っていました。
たぶんですが、その活動では泣けないんだと思います。
涙はずっと、奥の方。


カテゴリ:企画会議

脱走作戦

投稿日:2013/07/12
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なぜ、インコは脱走を企てるのか。
その様なタイトルの記事が載っていました。
企てるという程、計画性があるかは分かりませんが、
ダメと言われるものを破ってみたい気持ちは人にもあります。
私はインコを飼ったことはありませんが、
犬は昔飼っていました。
とても可愛がっていましたし、世話もきちんとしましたが、
いつのまにか家から姿を消していました。
犬にとって我が家はだんだん手狭になり、
逃亡を試みたのかもしれませんし、
ただ単にはずみで鎖が取れて急に得た自由に嬉しくて
飛び出して行ったのかもしれません。
猫もそうでした。
紐をつけて外を散歩させていた時には、
外の何もかもにおびえ10歩歩いては何かに身を隠すといった、
屁たれっぷりを発揮していたのにも関わらず、
ある日突然網戸を突き破り行方不明になりました。
外には何かがあるのかもしれません。
インコもそうでしょう。
せっかく空を飛べるようになっているのですから、
かごの中だけでは物足りなくなるでしょう。
そして外の世界に夢を見るのでしょう。
私だったらどうなのか考えてみました。
私がインコだったら、どのような理由で脱出を企てるのでしょう。
「飽きました」
飼われていることも、エサをもらえることも、
新鮮な水をいつでも飲めることも、とても心地良いのだけど、
ただ、その、「飽きました」
私のかつてのペットたちもそういうことなのかもしれません。
彼らの言葉が理解できたとして、そのような事を言われたら、
きっと、「そうか」と静かに小屋やドアを開けてしまう事でしょう。


カテゴリ:企画会議