根性披露
投稿日:2014/06/30同級生らと、カラオケボックスに行きました。
ここ最近のカラオケ事情と言えば、カウンターに座るやいなや、
どっかのオッサンとママさんの演歌を聞かされ、
得点の下一桁がその日の数字と同じだと、
カップ麺をサービスされる場末のスナックでしか縁がありません。
ボックスとなれば、かれこれ15年近くは利用してない気がします。
先日、とある同窓会の流れで、二次会がカラオケボックスだったのですが、
30人以上入れるパーティ部屋が用意されていました。
しかも18時から4時までの、延べ10時間の長丁場のスケジュール。
しかし参加できる時間帯が人によってまちまちの為に、
スタートは10人ほどしかいませんでした。
だだっ広い部屋にポツポツと、そう仲良くも無い者同士が座っていましたので、
思い切って部屋の利用率を半分以下にして、
端っこに凝縮して固まって閑散さを誤魔化す作戦に打ってでました。
何はともあれ歌い放題ですから歌い始め、盛り上がらなきゃ損をする感覚、
いわゆる貧乏根性で四十路の男女が手拍子をします。
その上に、飲み放題になってるのですが、
ツマミは別料金の設定なので、
またまた貧乏根性でツマミ無しで酒を浴びる様に飲む浅ましい姿が展開されていました。
私はノンアルコールでシラフの為か、冷房が効き過ぎて寒いのですが、
酔っ払ったデブ達が、頭や肩から蒸気を出しつつ、最強最低のエアコン設定にすぐ変更するため、
色んな寒さに耐えざるを得ませんでした。
そんな中、長い付き合いの友人Hが、
数少ない女性参加者らに、酔った勢いで順番にデュエットを強要しだしました。
リクエストしたデュエット曲を、女性が「知らない」と断ると、
中森明菜や相川七瀬を歌わせ、
強引にコーラスのフリをしながら、最終的にデュエットに持ってく荒業を披露していました。
女『夢見る』
H『少女じゃ』
女&H『いられない』
みたいなテイストです。
Hはどの歌も歌詞をほとんど見ずに歌えるらしく、
画面を背中にしてマイクを持ち、画面の歌詞を見る女性と、
さも見つめ合いながら歌っている風に己を錯覚させる高等テクニックまで披露しだしました。
貧乏根性も昇華させれば、ある種の芸術になる事を知りました。
しかし、女性サイドからのウケは当然悪く、一人また一人と時間を理由に全員が帰ってしまい、
男だらけのカラオケ大会は、残り時間を1時間残しての無念の打ち切り終了となってしまったのです。
芸術を極めようとする姿勢は、
時として、周りの人をも傷つける恐れがあるのです。