御節料理

投稿日:2012/11/25
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おせちの話題が載っていました。
そう言えばクリスマスの話題をすっ飛ばして、
CMとかでもおせちに照準を合わせたものが流れています。
幼少期の私のおせちの思い出と言えば、「つまらない」しかありません。
子供の頃のおせちは、子供ゆえに魅力のないものばかりです。
『煮しめ』『黒豆』『たつくり』など。
しかもずっとおせちを食べるイメージでしたし、飽きたからといって
違うものが出てくる訳でもなく、お正月は大抵どこの店も休みなので、
結局食べるものはおせちか餅しかなかったのです。
そんなおせちの今年のキーワードは「3世代、個食、スカイツリー」と書いてありました。
最後が特に謎めいています。
3世代と言うのは、名前の通り3世代が楽しめるおせちという事です。
その内の一つには子供が楽しめる料理が、一つには若い夫婦の為に洋風なものを、
そして最後にはおじいちゃん達には定番のおせち料理、と言った感じです。
個食、と言うのは一人や二人などの少ない人数で楽しむ為のもので、
予約が取れない人気店などが出していて、デザートまで入ったちょっと高級なおせちです。
そして謎めいているスカイツリーですが、「高さ」に着目させています。
値段ではなく重ねた重箱が高さ40cmになるとか、そういったトンチンカンなものす。
結局食べる時にはバラすじゃん、と思ってはいけません。
スカイツリーの人気は、こういうところまで来ているということです。
しかし、そんなにおせちに子供目線の魅力を持たせていいのでしょうか。
大人になったからこそ、あの子供時分に感じていたつまらないおせちの良さが分かります。
単純に酒を呑むからかもしれませんが。
今は正月早々店が開いています。
なんやかんやと子供が恵まれている環境な訳ですから、
正月くらいは不遇な環境に置くのが正解なのです。
子供ごときは、自分の思うようにはいかないことを知らしめた方がいいのです。
一年の計は元旦にあるのです。
欲すれば得られるという、甘い幻想を正月から与えていては、
これからの様々の困難に立ち向かう心が育つはずがありません。
『栗きんとんをオカズに丼飯をかっこむ』、
そんな力強い味覚音痴達が、これからの日本を背負って立つのです。


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滋賀旅行(2)

投稿日:2012/11/15
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不思議スポット、滋賀。
ラーメン店を後にして道路を走らせるとアチコチに
また違うラーメン店が乱立していました。
滋賀県民のラーメンラブ具合がにじみ出ている街道です。
そこで目に入ってきたのは、とある看板でした。
「バームクーヘン豚」
そして豚のイラストが描いてあります。
一瞬でしたので、一体それが何の店だったのか分かりません。
ただ、確かに「バームクーヘン豚」と書いてありました。
素直に考えられるのはバームヘンを売る「豚」という名前の店です。
しかし、バームクーヘンを売るのに「豚」と付ける人はいるのでしょうか。
もう少しメルヘンを持ちたい衝動に駆られないでしょうか。
はたまた、「豚味」のバームクーヘンかもしれません。
バームクーヘンの年輪部分が「生地」「豚」「生地」「豚」の層となり、
いわゆる甘しょっぱさを出しているのかもしれません。
それでは客は来ないでしょう。 実際、想像だけでも不必要だと断言できます。
では「バームクーヘンのようになっている豚」でしょうか。
棒に豚肉を巻き付けて、丸く丸く仕上げていくのです。
確かに、これだとまだ「アリ」な方向へ行きますが
「シシカバブ」でいいじゃん、と言えなくもないです。
最後に「バームクーヘンを餌にする豚肉の販売」というのも考えられます。
リンゴを餌にして育てている、などと同じ発想です。
「バームクーヘンを食べているので肉に甘みがすごいあります」
と言われても、何やら「甘味料」といった雰囲気も出てきます。
想像では何も解決はできませんが、私はただラーメンにしろ豚にしろ、
恐るべし、滋賀。 としか言いようがありませんでした。


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滋賀旅行

投稿日:2012/11/14
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所用で滋賀の方へ行きました。
用事自体はすぐに済み、せっかくなのでとウロウロしていました。
ちょうどお昼時、何か食べようと滋賀の方の名物を思い出していました。
私の滋賀に対する知識では「琵琶湖」「近江牛」「ひこにゃん」くらいしか出て来ず、
地元の松阪牛でさえ未経験な私にいきなり近江牛はないんじゃないかと考えあぐねていました。
車を走らせると、非常に派手な建物が出てきました。
大きく「ラーメン」と書いてあります。これでいい、そう思いラーメン店に突入しました。
ラーメンの文字の下に「替え玉何杯でも無料」と太っ腹な発言も載っています。
中に入ると時間も時間でしたのでたくさんのお客さんでにぎわっていました。
私の前に7組ほどの待ち人数がいました。
待つのは苦手ですが、他に当てもないので大人しく名前を書いて座っていました。
「替え玉無料」と書いてありますが、お客さんの半分くらいは家族連れです。
しかも子供が小学生〜ほぼ幼児といった面々です。
「ははーん、親が普通にラーメンを注文して替え玉を子供にあげる寸法だな。」
と、親たちの戦略に感心をして待っていました。
しばらくすると名前を呼ばれ、カウンターへ通されました。
初めて入るラーメン店では、大抵「一番上」か「左上」などに書かれているものを注文します。
それは勝手な持論ですが、その場所に書かれているメニューは店がオススメする
ラーメンだと考えているからです。
今回も一番上に書かれたとんこつラーメンを注文しました。
ご丁寧に「当店イチオシ!」とまで書かれてありますので、よほど自信があるものでしょう。
厨房内での店員さんのウォッチングで時間をつぶしているとラーメンが到着しました。
一瞬、湯気らしきものは立っていないように見えます。
「ぬるいのか?」と恐る恐るレンゲですくうと、「ドロリ」とレンゲ内にスープが流れ込み、
もうもうと湯気を出しています。 「もしや!」と思い一口飲むと、非常に濃いとんこつスープが入って来ました。
あまりの衝撃に思考が止まったくらいです。 とんこつを煮詰めて煮詰めてドロドロにしたようなスープで、
上にかかった背油たちが膜を張り、熱さを封じ込めている感じです。
そして思考が動き出した時に思ったのは、味は美味しいけれど「身体に悪い」というのと「家族連れの子供たち」でした。
大人がこの超濃厚ラーメンを食し、「健康」から遠のいても自己責任であるのは間違いありません。
しかし子供たちは、特にほぼ幼児たちはどうしているのだろうか。
炒飯やら餃子やらカラアゲやらとセットにできるようなメニューもあります。
あっさりタイプの普通のラーメンもあります。
しかし、例えばこの超濃厚ラーメンを親が食べたいと欲し、子供には炒飯を食べさそうと思っていても、
子供が「一口ちょーだい」とばかりに欲しがったら、やはり食べさせてしまうのだろうか。
そんな見ず知らずの子供の心配をうっかりしてしまう程のパンチ力がこのラーメンにはありました。
恐るべし、滋賀。 そう思いしっかりと替え玉をして店を後にしました。
そして滋賀内を走っていると、30m感覚ぐらいの勢いでラーメン店が乱立していました。
その後、もっと恐ろしい光景を目にしたのはまた別の話で・・・。


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手巻寿司

投稿日:2012/10/13
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手巻き寿司は難しい食べ物です。
酢飯をちょっとでも余分にすると、海苔の尺が足りません。
具を「卵」「ウインナー」「キュウリ」にすると、たちまち子供巻きとなり、マヨネーズが必須となります。
普段は食べないのに、煮た椎茸かカンピョウがあると、なぜか安心します。
鮪ばかりを食べていると、後先を考えない馬鹿になった気分になります。
そのくせに、鮪にネギトロを組み合わせたい衝動に駆られます。
納豆巻きにさえも、ワサビを付けたがります。
お好み焼き風に「ミックス」にすると、互いの良さを消し合って美味しくありません。
その上、ミックスを飲み込むと、最終的には納豆が勝ち残ってます。
色んな注意点を確認しながら、ひたすら巻いては食べを繰り返さねばなりません。
酢飯と海苔の残量も、終盤は常に懸念事項となります。
酢飯が少なければ、米無しバージョンで対応しなければなりません。
逆に海苔が少なければ、鮪は刺身として消費せざるをえません。
運よく酢飯と海苔の問題が片付いたとしても、具の存在を忘れては元の木阿弥です。
「鮪」「ネギトロ」「卵」「ウインナー」「キュウリ」は単品での消費が可能ですが、
「椎茸」「カンピョウ」は残ると厄介です。
理解者ならば、序盤から厄介者に目を向けて、上手く捌いていくものです。
何より一番の問題は、食べた量の把握が難しい事でしょう。


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左右靴裏

投稿日:2012/10/10
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手土産にドーナツを買いました。
訪問する家には子供が三人いるので、喧嘩になるといけないと思い、
ベタなのを二種類の予定です。
色々な種類があると、年長者が豪華なのを取り、年下はおこぼれのパターンが予想されます。
しかし二種類のみだと、全員同じとなるので喧嘩は起こらないはずです。
さて店頭で子供目線でドーナツを見ると、
私の二候補は「茶色」と「茶色に黒」ですので、非常に地味に感じました。
口に入れればほぼ同じなんでしょうが、
ピンクや黄色のきらびやかな衣装に身を包んだ奴らが輝いて見えます。
初心を貫徹せず、色んな種類を取る事に変心しました。
トレイ一杯の十八個十八種のドーナツ、それらと共に、「複雑な人間模様」や「弱肉強食の厳しさ」「身内の意地汚さ」等も味わうハズです。
買い終えた安堵感から、窓を全開して鼻唄まじりで訪問先へ向かって運転してました。
すると、ウンコとバナナを混ぜて腐らせた様な匂いがしてきます。
もちろんウンコとバナナを混ぜて腐らせた経験はありませんが、イメージではそんな匂いでした。
信号で止まる毎に、右足の靴裏・左足靴裏に鼻を近づけて確認しましたが、
糞系の物体を踏ん付けてはいません。
ひょっとして商品のバナナドーナツからかと助手席の箱を開けてクンクンしましたが違います。
窓を閉めてみましたが、すでに臭気は充満しきっている為、発生源が車内からか車外なのかも解りません。
そのまま到着してドーナツを手渡しました。
三兄弟は喜んでいましたが、このドーナツは甘いだけでは無いのです。
私はそそくさと帰りました。


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代理食材

投稿日:2012/10/07
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レバ刺しが店頭から姿を消してしばらく経ちました。
私自身は焼肉店へ足を運ぶことも少なく、
また行った際もレバ刺しを食べることはなかったので、
規制がかかっても別段困ることはありませんでした。
しかし、レバ刺しファンは多数いるようで、
現在代替品が切磋琢磨している様子です。
まず、豚のレバー。
牛以外は規制が入っていないので食べれるようです。
そして馬のレバー。 これも人気の様です。
そして最後にこんにゃく。
思わぬ伏兵の登場です。
このこんにゃくは見た目、風味ともにレバーそっくりなのだそうです。
レバー食べたいけど、豚や馬はちょっと怖いという人には、
こんにゃくほど安全なレバ刺しはありませんね。
考える力というのは素晴らしいものです。
そもそも、満足するというのは何も本物でなきゃダメだということはありません。
例えば先日、どうしてもステーキが食べたくなりました。
もちろん、食べれる余裕はありません。
そこで私は実家からもらっていた冬瓜を柔らかく煮て、
冬瓜の周りを牛こま切れ肉で覆い、焼きました。
見た目は大変分厚いステーキです。
ナイフを入れると、スっと切れます。 非常に柔らかいです。
切った断面には自らの力でモザイクをかければ、牛肉です。
ステーキソースと柔らかい肉片(冬瓜片)が口で合わさり、大変満足しました。
ここで何より力を発揮したのは「ステーキソース」です。
この味がステーキを見事に想像させているのです。
味が想像をさせる、
味噌カツのカツを冬瓜にしても味噌味が味噌カツの記憶を呼び起こして事なきを得ます。
大トロの握りの大トロ部分を冬瓜にしても、わさび醤油と柔らかい食感で大トロ気分です。
すき焼きの牛肉部分を冬瓜にしても、卵をくぐらせれば松阪牛のような気がしないでもないです。
今、ふと気付いたのですがこれでは「味」うんぬんよりも
冬瓜万能説が浮上してくるように思います。
思わぬ伏兵が現れました。 冬瓜市場は今後忙しくなることでしょう。


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越冬幼虫

投稿日:2012/10/05
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季節柄、虫が増えてきました。
玄関を出た所には、雨風を避けるためか茶色いのが固まっています。
トンボが舞い舞い飛んでいます。
車の窓にはカメムシがぶつかってきますし、スーパーのトイレではコオロギが鳴いてました。
彼らは、これから来る冬に備えているのです。
備え方は冬眠的な仕方であったり、子孫繁栄的であったり、
色々でしょうが、とにかく準備をしているのです。
そんな中、新米を手にいれました。
新米を炊くコツは、水量を規定よりやや少なくするんだそうです。
米に含まれる水分が多いので、標準量だと柔らかくなるんだとか。
炊く前に米を磨ぎますが、その時に白濁した水の中に何か浮いていました。
よく見ると、白い虫で、何かの幼虫みたいです。
幼虫は尺取り虫の動きで、ステンレスの台所を歩きます。
洗剤を浴びせても死なず、水が嫌いなのか上へ上へと進んできます。
しょうがないので排水溝へ流してしまいました。
幼虫は一匹だけでは無く、目視だけですが、
3合に付き8匹の割合だと思われます。
流れてしまいましたので、目的は解りませんでした。
その後、指示にしたがって3合の米を2、5合の水量で炊いてみましたが、
ピラフ風の固い炊き上がりになってしまいました。
あまりにも水が少な過ぎたのか、今年の米が固い出来なのか、幼虫がいたからなのかは解りませんが、
とにかく残念でした。
幼虫はまだまだ潜んでいます。
春には巣立ってくれるのでしょうか。


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湯五十度

投稿日:2012/10/04
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しなびた野菜をよみがえらせる方法、
それは50℃のお湯で洗う事だそうです。
50℃は細胞膜が壊れないギリギリの温度で、
レタスなどの葉物の野菜はそのギリギリ加減で細胞が開き、
水分がとりこまれシャキッとするんだそうです。
味が良くなるうえに、汚れや虫が落ちやすいという効果もあるようです。
他にも肉や魚でも、この50℃洗いは効果があるのだそうです。
しかし、お湯の温度が43℃以下になってしまうと反対に菌が繁殖しやすくなる
ので、
常に50℃を保つように注意をしなければならないそうです。
もう、この時点で私の気持ちとしては「面倒くさい」の一言に尽きます。
まず、用意をしなければならないのは温度計です。
そもそも、家にある温度を計る道具は体温計しかありません。
わざわざ調達をせねばならないわけです。
その上、温度を保つために傍らに熱湯を準備しつつ、洗うという作業。
「熱すぎた!」水を足し、
「しまった、温度が下がった!」熱湯を足し、
「また熱すぎた!」
と言っている間に刻々とレタスは生気を失っていくわけです。
もう、レタス炒飯でいいじゃないか。
もしくはレタススープでいいじゃないか。
もっと言えば、レタスにそうまでしてシャッキリ感を追求しなくても良いではな
いか。
シャッキリ感はレタスで言う所の10代〜20代の若い時分な訳です。
青春を謳歌して、トマトやらキュウリやらとの交際に励めばいいのです。
冷蔵庫でしんなりしたレタスは、言わば30代〜50代の頃合いです。
今までとは違う、「熱」というものに身をまかせても怖くない時代です。
意外にご飯との相性がいいんだって、自分の新たな扉を開けるんです。
みんな、それぞれの時代に合った生き方があるわけです。
そしてふと気付きました。
老人たちがなぜ、熱いお湯を好むのか。


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敬老之日

投稿日:2012/09/19
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用事に向かう最中、お腹がすいてきました。
用事中に腹が鳴ってはまずい、と思い、
何か食べようと思いました。
いつもならコンビニでアメリカンドック、またはからあげ棒を食べて誤魔化す感じですが、
このすき具合はその程度ではまかないきれない雰囲気です。
そこで私はスーパーに寄ることにしました。
安めのおにぎりなどを3個ほど食べれば大丈夫だろうと。
店内に入り、お弁当・惣菜ゾーンに足を運びました。
辺りにカレー臭が漂っています。
スーパーの中でカレーの匂いをかぐことがないので、大変気になりました。
カレーの匂いを放つ場所を探します。
すると、バイキング形式でお惣菜やら炊き込みごはんやらを
購入できるゾーンがあり、そこにカレーのコーナーがありました。
どうやら自分でカレーをよそい、蓋ができたら250円という画期的な方法での販売でした。
ちなみに輪ゴムやセロテープの使用はアウトとなっています。
私の頭の中でおにぎり3個とカレー250円を瞬時に計算し、
カレーに軍配が上がりました。 カレー購入決定です。
しかし問題なのは盛り方です。
カレーを入れる容器は深さがあまりなく、蓋を閉める事を考えると
そう欲張ってカレーを入れることができません。
しかし、弱腰で挑んでは損をするような気になります。
器を片手に作戦を練りました。
まず、カレーがこぼれていかぬようご飯で周りを固めることにしました。
いわゆるカレーに対する防波堤です。
そこにカレーを流し込む戦法ですが、少し防波堤のカレーとの接触部分を
なだらかにすることによりご飯に少しでもカレーを吸収させようという
悪だくみも含んでします。
真剣な面持ちで250円カレーをうまいことよそいました。
ふと見ると婆さんが同じくカレー容器を手に私をじっと見ています。
「なるほどな」そうつぶやくと私と同じ戦法でよそい始めました。
今日は敬老の日です。 良い事をしたような気になりました。


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猟虎海獺

投稿日:2012/09/14
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ラッコがウニを食べてCO2削減に貢献という記事を見ました。
ウニがエサとしている昆布は、温室効果ガスを吸収するので、
ラッコがウニをガツガツ食べれば昆布は助かり、
繁殖が促され、その先にCO2削減があるというものでした。
ラッコと言えば、腹の上で器用に貝を割りモグモグ食べる動物という認識でしたが、
ウニに関してはどのように食べるのでしょうか。
そもそも、人間がウニを食べる時それを主食とする場合は皆無です。
「ウニ丼」のメインはウニであったとしても、9割はご飯です。
ちょっと箸の上にのせて口に運び、「んーーー」と言いながら日本酒で流す、
がウニのみを食べる食べ方であると思われます。
寿司にしても丼にしても、やはり「飯」とセットで初めて食事となる訳です。
しかしラッコは飯をかっくらうわけではありませんので、
やはりウニならウニを食べ続けるしかない訳です。
しかも1ウニに対しての摂取量は私達から見ても少ないと思います。
それを腹が満たされるまで食べるとなると、嫌になったりしないだろうかと。
ただでさえ剥きにくいウニの殻は、他の貝のように腹の上で割れば流血騒ぎとなり、
トレードマークの前歯でガシガシ噛んでいったとしても、
もし歯茎の歯の間にウニのトゲが刺さったら、想像しただけでも嫌になります。
それでもウニを食べる。 きっと食べなきゃいけないという気持ちだけではないように思います。
私達人間も面倒くさいけど食べる、という物があります。
例えばカニ。 
正直面倒くさい殻剥き作業も、その先にある身のうまさを知っているからこそ、
足の先の先までほじくり倒すのです。
栗もそうです。 トゲトゲをかいくぐり、固い皮を頑張って剥いて湯がいて初めて口に運ぶことができます。
面倒くさい一連の作業も身のうまさを知っているからこそ。
ラッコもああ見えて実はウニのうまさを知っているのではないかと思います。
他にもラッコは魚類、貝類、甲殻類も食べるそうです。
そう、私達と同様にカニも彼らは食しているのです。
意外にも奴らは美食倶楽部だったりするのでしょう。
ちなみにラッコは、貝類を食べる際の石等の道具や食べ切れなかったアサリ等は
わき腹のたるみをポケットにして、しまいこんでおく癖があるそうです。
「癖」と言ってのける程、食に対して貪欲なんです。 可愛い顔して。


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