取扱説明

投稿日:2012/09/21
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スーパーのトイレの個室に入っていました。
すると誰かが入ってきました。
扉の向こうで見えませんが、話し声がします。
大人の男性二人組みたいでした。
『あー』
『あーよう降りますねえ』
『ほんまやなあ』
『おかげで叱られてしもて』
『叱られた?』
『晴れとたんで、車の窓を開けて空気の入れ換えをしてましたんや』
『ほう』
『そんで隣の部屋で掃除機をかけてましたんや』
『ほうほう』
『ならこの雨で』
『なるほど』
『びしょびしょですわ』
『痛たた』
『嫁に怒られて』
『災難やなあ』
『泣けてきますわ』
『けどあれやな、掃除するんやな』
ここで二人組は手を洗いだしました。
『ワシ掃除機を触った事がないわ』
『へえー』
手を洗い終わった一人が送風機に手をかざします。
『ゴーゴー言うて掃除しとるみたいや』
『コレは乾かしてますんや』
『ワシもやらして、どうやるん』
『そこの下で手をこすって…』
『便利やなあ』
『簡単でしょ』
『今度掃除機も触らしてえ』
『…いいっすよ』
便座に座りながら、無邪気さに笑ってしまいました。
二人組はハッとした感じで無言となり、
私は個室から出る事はおろか、水を流す事も出来なくなりました。
二人組が出ていってからも、しばらく時間を潰す為に座っていました。
意を決してトイレから出ると誰もいませんでした。


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映画鑑賞

投稿日:2012/09/17
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レンタルビデオ屋から、会員カードを更新しなさいと葉書が届きました。
更新は無料で、ご褒美としてDVDが一本借りられます。
普段は全く利用してませんが、良い機会だと何か一本借りる事にしました。
棚を見た第一印象では、断然「ムカデ人間」でした。
ムカデ人間とは四つん這いになった人間のお尻に、別の人間の顔を縫い付け、
顔を縫い付けられた人間のお尻に、又、別の人間の顔を縫い付ける映画です。
この三人から追加で増員していくのか、はたまた完成形なのかは解りません。
ただ、ダラダラ酒を呑みながらの鑑賞には適さないであろうと考えたりして中々に決めかねていました。
迷いに迷ったあげく、結局、「家族ゲーム」にしました。
くすんだ埃っぽいパッケージからDVDをカウンターに持っていきました。
もちろん更新葉書も一緒にです。
手続きはバーコードをピッで終了しました。
前回の更新時はDVDを入れるのは青い大きな袋でしたが、
今回は黒い小型の袋に変わっていました。
家に戻ってしばらくすると、私の留守中に何者かが侵入した感じがしました。
何やらそこかしこから違和感がただようのです。
調査の結果、黒い小型袋から、「育毛剤」と「整髪料」と「加齢臭」を足した匂いがする事が判明しました。
私の前に借りたオッサンの臭いでしょうか?
袋の素材の臭いでしょうか?
よく解りませんが、松田優作が生きていたら
こんな臭いをさせているんでしょう。


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心霊現象

投稿日:2012/09/15
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金縛りにあったことが皆さんはあるでしょうか。
寝ていて身体が動かなくなる、あれです。
霊的現象かと思いきや、そうではないらしいです。
金縛りの状態はそもそも「意識は起きていて身体は寝ている」といった状態が、
身体が動かない、身体を抑えつけられている、更には息も苦しい、
と嫌なことのオンパレードで、そんなことは霊のしわざに違いないと
思ってしまうカラクリがあるようです。
霊にしてみればとんだとばっちりでしょうね。
私は霊的現象を感じたことは全くありません。
しかし、一度だけ怖い思いをしたことがあります。
それはとある観光地の古い旅館でした。
外国の方が好んで泊まりそうな、日本要素たっぷりの片泊まりの宿でした。
「面白そうな宿やな」という興味でそこに泊まることにしました。
夜になり寝ていると、どうも寝苦しいのです。
金縛りこそあっていないけれど、どうにも気持ち悪い空気を感じていました。
「何か嫌やな」そう思って目を閉じても、無性に気になる部分があります。
それは天井の一角で、そこからなぜか人がこっちを見ている感覚に襲われるのです。
頭の中で色々なことがよぎります。
「古い旅館」「陰湿な空気」「おばけ?」
私は電気を付け、横になりながらその天井の一角を睨みつけることにしました。
「おうおう! おばけでも何でも出るなら出やがれ! ボコボコにしたるわ!」
そう心で罵声を浴びせながら、一睡もせず夜が明けました。
結局、何もなかったけれど私としては気味の悪い体験をした場所でした。
そして帰ってきて自分の部屋で寝ていると金縛りにあいました。
「うわっ!身体が動かん!えらいこっちゃ金縛りや!」
そう思ってもがけども、一向に解放される気配がありません。
「もしかして、あの宿のアイツ、ついてきたんか・・・?」と嫌な想像までしました。
結局いつの間にか金縛りは解け、思考を無にして眠りにつきました。
今思えばあの時の金縛りは「意識は起きていて身体が寝ている」という状態だったのでしょう。
金縛りは主に疲れている時になりやすいそうです。
私の時も不眠での旅行帰りで疲れはだいぶたまっていた状況でしたから。
それに私がおばけならこんな男についていきたくありません。
おばけとしても選ぶ権利があるのです。


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姿勢牡牝

投稿日:2012/09/10
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近所のスーパーへ行く途中、犬の散歩をしている人がいました。
犬がしゃがみ、しばらくして飼い主ともに去って行きました。
私は散歩のマナーを平然と破るその飼い主に対し、
「ちょっと!ちゃんと持って帰らなあかんやん!」と言いました。
振り返った女の人は「?」という顔をしています。
「いやいや、うんこは持ち帰るんが飼い主の最低限のマナーやろ?」
そう言うと、「え?うんこしてないですよ」と言います。
「だって、うんこスタイルになってたやん」
「え?おしっこですよ、見てみて下さい。」
そう言われて、犬がいた所を見ると水たまりがありました。
「え?!おしっこなん? 犬って足上げておしっこするやん?」
「それはオスだけですよ」
そう冷たく言い放ち、変ないいがかりをつけてきた男をキッと睨み、
犬を若干引く勢いで去って行きました。
私は今まで犬は片足を上げてするのがおしっこで、
しゃがむのがうんこで、
オスとメスに違いがあるなんて知りませんでした。
ふと思いました。
この排泄スタイルは、本能なのか教えてもらうものなのか。
人間の場合、私の記憶はあまりないですが、
たぶんきっと教えてもらうはずです。
昔のトイレは和式便器と男用の便器と2パターンありました。
男は当然、立ってするスタイルを身に付けていきます。
女子は最初からトイレは1個のパターンしかありませんが、
犬にはパターンはありません。 
オスがおしっこをする時に、父親の姿を真似するのでしょうか。
母親の真似をして「これではいかん」と思うのでしょうか。
それともメスは父親の姿を真似し「何か開放的!」と味を占めるのでしょうか。
さっきの女の人に殴られる覚悟でも聞いてみたい衝動に駆られました。


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志摩観光

投稿日:2012/09/03
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『御食つ国 志摩』という志摩のガイドブックを読みました。
『御食つ国』で『みけつくに』と読み、『朝廷や神宮に海産物などを貢進する事ができた国』との意味らしいです。
フローチャートで
A)グルメな旅
B)パワーチャージポイントめぐりな旅
C)アクティブな旅
D)オンリーワンな旅
の四種類の旅に導かれます。
私はBの旅でした。
一日目は志摩町の『石仏(潮仏)』からスタートです。
『潮の満ち引きによって海中から姿をあらわす仏さま。
女性の腰から下の病に効くといわれています。』
次は大王町で昼食に『かつお茶漬』を頂きます。
『「勝つ」お茶漬…なんてどうでしょう!?やみつきになるおいしさです♪』
その後歩いて『汗かき地蔵』へ。
『お地蔵さまのかく汗で吉凶を占ったそう。』
で、船で島に渡って宿泊。
二日目は『内宮の別宮として特に高い格式がある』伊雑宮(いざわのみや)をお参りします。
昼食は『うなぎ』です。
『真珠王・御木本幸吉が験(げん)かつぎによく食したそう。
これで運勢が「うなぎ上り」に!?』
最後は『天の岩戸』で『名水百選にも選ばれたお水を汲んでお家でお茶を入れてみては?』と、盛り沢山なプランです。
アレンジとして、
『開運グルメ 志摩の名物は縁起の良いものばかり!!あわびは「男女和合・長寿」。伊勢えびは「長寿」。あのりふぐは「ふく=福」』
『横山石神神社…一生の内に一事は必ず叶えてくれる。お守りの白い石「願掛け石」をぜひ授けてもらってください!!(要予約)』とも書いてありました。
仏・地蔵・神がテンコ盛りプランです。
後ろのページには、『志摩市内のお宿一覧表』もあり、観光客は重宝するのでしょうが、
表紙やページのそこかしこにペンギンが描かれていました。
志摩に野生のペンギンはいません。
こんな些細な所から、不幸な誤解は生まれるのです。


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卒業証書

投稿日:2012/09/01
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AKBの前田という人が卒業したと、やんやテレビがニュースとして取り上げていました。
NHKでもやっていた時、「日本は今日は平和なんだろう」と
全く興味のないこちら側としては、このような大人な対応をとるしかありません。
私はアイドルに熱狂した経験がありませんので、
やたら騒がれる卒業という事態がどれほど大きいものか想像がつかないのですが、
卒業したらどうにかなるのでしょうか。
卒業しようが、普通の女の子に戻ろうが、法に触れようが、
最終的には何らかの形で芸能界にいたり戻ったりするわけでしょうから、
別にニュースにしなくても良いんじゃないだろうかと思ってしまいます。
そう、伝えることがないんですね。
今日のよみもののように、ネタがないわけですよ。
特筆すべきものはないので、最近の自分自身のどうでも良い出来事でいくと、
海の近くを通った時に、子供時代あまりの暑さに全裸で泳いで、
そういえばあの時、もうボーボーだったよな、アウトだな、という夏の日を思い出す。
納豆を勢いよくすすったら、鼻から出てきて臭かったな、という4日前。
よくある田舎の家に飾られている先祖さんの写真をテレビで見た時、
友人の家に飾られていたそいつのひい爺さんっぽい人が、
なぜか大口を開けて、だいぶ驚いた表情で写ってて、
初めて見た時大爆笑したな、という事を思い出す。
そのくらいです。
ですので、アイドルの卒業という話題さえも出しとかないとつながらないという事です。
まとめると、「私は平和なんだな」という事です。
頑張ります。


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部品捜索

投稿日:2012/08/31
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小俣の自衛隊の輸送機から部品が落下しました。
以前も同様の事があり、その時はどこかの工場の屋根を貫通したんだそうです。
その工場には弁償をしたんでしょうが、この場合は落下場所は明白です。
今回は何も壊してはいません。
その為に落下場所が特定できてないんだそうです。
聞いた話によると、部品は2センチ位のネジなんだとか。
静岡への航空中の出来事でしたので、海も含んだライン上のどこかなんでしょう。
「怪我人が出なくて何よりだった」と考えるのは甘く、
自衛隊員達はただ今総出で、ネジ探しに取り組んでいます。
先日も十何人の迷彩服を着た隊員らが、整列して入場行進風にバイパスを歩いているのを見ました。
おそらくネジ探しでしょう。
信号待ちの時に、隊員らが乗り込んでるジープが前に停車していました。
おそらく、これから現場に急行するのでしょう。
ネジの捜索は続きますが、文字通り『砂漠で針を捜す』作業ですので、おいそれとは発見できないはずです。
昨日も、三人の隊員がタンボの畦道を歩いていました。
稲刈りを待つ稲穂は頭を垂れていました。
その中を近所のオバサンが犬の散歩をしていました。
白い犬でした。
隊員は畦道の端っこに並んで、犬をやり過ごそうとしましたが、
犬が吠えで飛びかかったので、オバサンはリードをピンピンに引っ張って
「先行って!」と叫びました。
隊員らは小走りで駆け抜けました。
私は自衛隊に入らなくて良かったと思いました。
不正に入手してでもネジ捜索を終了させる自信があるからです。


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背広皇帝

投稿日:2012/08/27


南極の動物の番組がやっていました。
たまたまチャンネルを変えていたら、画面にペンギンが多数映し出されていました。
何となく見始めると、どうやらペンギンの子育て模様を伝えているようです。
そこに出ていたペンギンは皇帝ペンギンという種類で、
子供のころに思い描くペンギン像をそのままビジュアル化した、
ザ・ペンギンという感じの風貌です。
彼らの子育てはオスが受け持つのだそうです。
相手を見つけ、卵を産むとメスは卵から孵る我が子の為に、
3ヶ月間外海へ行き、食料を体に蓄えに出かけます。
その間、オスが足の上に卵を置き、
ちょうど人間で言う股間あたりで卵を温めてメスの帰りを待ちます。
飲まず食わずでマイナス40℃の南極で、それこそ身を寄せ合ってじっと耐えるのです。
素晴らしい姿だと思います。
ただ、皇帝ペンギンの配色がちょうどスーツを着たサラリーマンぽいので、
身を寄せ合う姿は、満員電車の車内風景のようにも見えます。
身を寄せ合うということは、必ず外側に位置するペンギンもいるわけです。
しかし律儀に彼らは、少しずつ移動しながら外側のペンギンが徐々に
真ん中に入るように交代でポジションを変えていくのです。
それもまさに満員電車で出る客と入る客とのポジションを、
誰も指示しないのにうまいこと納めようとする姿にも見えます。
そしてすべてのペンギンは下を向き、吹き荒れるブリザードに耐えています。
全員が肩を落とし、何やら落胆しながら耐え忍ぶ姿には世の中のお父さん達は共感せずにいられないことでしょう。
そして3ヶ月後、メスたちが帰って来ました。
たくさんのオスたちが声をあげて迎えます。
そして股の間で大事に温め、卵から孵った子供を対面させます。
メスは同じように股の間に子供を収納し、体に蓄えた餌を与えます。
その時点から、子供はもうお母さんっ子です。
そしてオスはようやく海へ行くのですが、餌を獲る前に力尽きてしまうこともあるそうです。
もう、お父さんは涙なしには皇帝ペンギンを見ることはできないでしょう。
私は心から両者にエールを送ります。 「ファイです!」
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十駄洒落

投稿日:2012/08/25
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度会町の特産品販売所の営業時間は、
10:00〜16:30(日曜祝日は9:00〜16:30)で水曜定休なんだそうです。
看板で見ました。
『いらっ茶い わたらい』のキャッチコピーも一緒に書いてありました。
度会町は度会茶という美味いお茶が名産ですが、あまり知られていません。
後発の伊勢茶に押されてる現状を打破するためのキャッチコピーなんでしょう。
新スイーツの『わたらいチャップリン』も販売し出しているそうです。
なんにせよ度会町はどうやら『ダジャレ』で生きていくみたいですね。
ダジャレで思い出しました。
昔、名古屋栄のデパートの中の自然食レストランか何かの開店パーティに行きました。
ほとんどの参加者が、着飾って花や祝儀袋を受付で渡す中で、
「普段着」かつ「手ぶら」かつ「原付き」で挑みました。
四人がけの席で二人で食事をしているオッサンとオバサンがいました。
オッサンは前髪が揃って派手な服で小さかったのですが、その席に相席になりました。
その二人でラジオ番組をしているとかで、今日は仕事終わりに来たんだそうです。
自己紹介の後、しばらく聞き役をしていたのですが、そのパーソナリティらの会話があまりに面白くないので
「プライベートも面白くないんですね」と退屈凌ぎに一石を投じてみました。
するとオッサンが顔が赤くして立ち上がり
「僕は毎日10個ダジャレを考えて、日々精進しているんだ!」と反論し、
オバサンはウンウンと頷いていました。
「ダジャレでしょ、しょせん」と返していると、店員が飛んで来て席を替わらされたのです。
ダジャレと接するとこの事件が蘇ります。
度会町と上手くやっていく自信がなくなりました。


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命名権利

投稿日:2012/08/22
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ゲームは結構好きな方です。
といっても、年中遊ぶ訳ではなく、たまにやってはまるタイプです。
そんな私ですが、持っているゲーム機は、
誰かからゆずり受けた、ソフトによってできるゲームが限られているスーファミと、
現在私の中での最新機器、PS2しかありません。
スーファミはほこりをかぶって、家の隅に放置されています。
PS2でのゲームは主にRPGをやっていますが、
正直な気持ちとしては「本当はPS3で遊びたい」のをごまかしている感じです。
RPGといえば、ドラクエです。
中古ゲーム屋さんで安値で買ってきて、元を取る位遊んでいます。
そのドラクエも今ではオンラインゲームになっているそうです。
私が今だにPS2というのを操っている最中、
世間ではオンラインでドラクエをやっているようですね。
オンラインゲームというのは、実はよくわかっていませんが、
イメージするに見ず知らずの他人と一緒にゲームするということでしょうか。
この見ず知らずの人とゲームをする際でのドラクエは、
主人公は一体誰なのでしょうか?
ゲーム内に何人も主人公が存在するのでしょうか?
はたまた敵が他人の操作によって動いているのでしょうか?
はまっている人がいるので、それなりに面白いのでしょうが、
私としては他人と微妙な距離感を持ちながらゲームを進めていくことに、
違和感を感じてしょうがありません。
まず最初に「名前」で色んな事を考えてしまいます。
例えば「ポール」という名前を付けていたとするなら、
勝手に「ビートルズ好き」もしくは「外人に憧れる」等の印象を持ってしまいます。
かといって無難に「山田」という名前を付けていたら「本名」なのか「偽名」なのかで
無駄な勘繰りを働かせてしまいます。
そんなゲームを進める以外の様々な気になるポイントに心を奪われ、
ゲームに集中出来ないように思います。
やはりゲームは一人でやるのが一番のように思います。
ちなみに今やっているドラクエの主人公の名前は「ピエルー」です。
アーティストの意向により、命名しました。


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