赤井邦衛

投稿日:2012/10/26
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自分と似た人が世の中に3人はいる、という事を聞いたことがあります。
私は自分と似た人と会ったことはありません。
また、自分にそっくりな人に出会ったという話もあまり聞いたことがありません。
もし出会ったらどんな感じなのでしょうか。
ビックリするのか、はたまた自分ではそのことに気づかないのでしょうか。
海外ですが衝撃的なニュースが載っていました。
通夜に本人が現れる、という事が起こったそうです。
どうやら当人にそっくりな別人が当人と思われ、
悲しみに満ちていたら、「どういうことだ!」と当人が来て、
参列者はパニックになるやら失神するやらでえらいことやったそうです。
当人はたまたま道で会った友人に「死んでいなかったのか?」と聞かれ、
一体どういう事だと駆け付けたら、自分にうり二つの他人が棺に横たわっていたそうです。
何が悲しいって、このうり二つの他人の身元は分からないのだそうです。
死んだと思っていた家族は狂喜乱舞したそうですが、
こんな事があるなんて、その似た人の似具合というのは、
実は相当なものではないでしょうか。
私は自分に似ている人に会いたくはありません。
なぜなら、この姿で同じような雰囲気でも嫌ですし、
この姿でものすごく控えめな感じでも嫌ですし、
この姿でオネエ系でも、ことさら嫌です。
顔が似ているからといって中身まで似ているとは限りません。
だからといって同じようなのでも嫌なのは、私だけではないように思います。
ちなみに私が今まで似ていると言われた人は、
「赤井英和」「少年隊のニッキ」「田中邦衛」です。
この時点でうり二つというのは、とても珍しい事なのだと実感します。


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圧縮布団

投稿日:2012/10/22
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つい最近までタオルケットで寝ていましたが、
すっかり毛布に包まれての睡眠生活に様変わりしました。
シーズンごとに存在する「使わない布団類」を、皆さんはどう処理されているのでしょうか?
心配で夜も寝られません。
安アパート住まいで、スペース確保が重要課題の私の場合は、
圧縮袋を活用しています。
しばらく使わない布団・毛布を干した後、大きなナイロン袋の中にしまいます。
袋の口をプラスチックの専用ヘラで密閉します。
袋の腹の部分には、丸い蓋が付いています。
その蓋をカチッと半回転させて、袋の空気を吸い出すのです。
吸い出すには掃除機の力を借ります。
吸い込み口のT字部分を外して、蓋にチューブの先をダイレクトに当てなければなりません。
掃除機のスイッチを入れると、中の空気が抜けてきます。
この時に布団の上に座って、繊維の奥の空気をも追い出すのが玄人の技です。
ペッタンコになったら、蓋を逆側へ半回転させ完成です。
既に、やわらかかった布団達は、カチカチの板に変身しています。
板を次のシーズンまで、押入れに積み上げとけば良いのです。
5年前から使っていましたが、今回の毛布を出した際、
蓋がポロリと取れてしまいました。
プラスチックが磨耗して、引っ掛からなくなったみたいです。
無理矢理くっつけて良しとし、
タオルケットを板にしましたが、
少しずつ空気が入り込むらしく徐々に膨らんできています。
冬布団なら膨張し過ぎて、取り出せなくなった事でしょう。
どうしたら正解なのでしょうか、夜も寝られません。


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車内待機

投稿日:2012/10/19
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降り出した午後の雨の中、道路の左端に車を止めました。
降りて回り込むと、左後輪のタイヤで、茶色い物体を踏ん付けているのを発見しました。
犬か何かの糞のようです。
踏ん付けてから、タイヤはまだ半回転しかしていません。
まさに今、踏みたてです。
温泉で、爺さんが頭に手ぬぐいを乗っけてくつろいでいますが、
タイヤは頭に糞を乗っけて泣いているみたいです。
飼い主のモラル云々を、糾弾するつもりはありません。
そんな事よりも、まず車内のティッシュで拭おうと目論みました。
しかし、雨で濡れだした糞は、タイヤの溝に徐々にはまり込み、
もはやコロンと取れる形状ではなくなりました。
先が汚れたティッシュを手に、私は途方に暮れました。
はまり込みはしましたが、まだまだ溶けて流れ去る程ではありません。
きっちり糞と認識出来るスタイルで佇んでいるのです。
進退極まった私は、車内で待機せざるをえなくなりましたが、
こちらサイドの思惑など、聞く耳持たずの頑固な糞。
結局根負けして、渋々発進させたのです。
運転中も左後方が気になって仕方ありません。
敗北者の私は、道路の左端の水たまりの上を、
次から次へと通過する事しか出来ませんでした。
相当な蛇行っぷりだったでしょう。
温泉にでも行って来ようと思います。


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小便傷害

投稿日:2012/10/14
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立ち小便は犯罪です。
車を道端に止めて、車の影で犯罪中の人を見かけたら、
私を真似てもれなく声をかけていただきたいものです。
「何と声をかければ良いのか解らない」との意見が寄せられますが、基本的に何でも大丈夫です。
『出てますか?』
『何分我慢した?』
疑問系なら不自然さは無いので、
初心者にオススメです。
『流れてきたで!』
『ワシの土地や!』
叱責系は反撃を食らう恐れがあるので、
出し切る前に距離を取りましょう。
『ご無沙汰してます』
『親父さんにはお世話になりました』
唐突系はアドリブ力が必要ですから、応用編と考えて下さい。
さて先日、隣に住んでるオジサンがヨタヨタと壁づたいに歩いていました。
何事かと思い声をかけました。
「大丈夫ですか?二日酔いですか?」
「アカンわ、医者へ行ってくる」
マトモに歩けないので車で送ってく事になりました。
車内でオジサンは恐縮してましたが、困った時はお互い様です。
何があったのか聞くと、
飲み屋からの帰り道に、尿意を感じたオジサンは、
道沿いの畑に向かって放尿したんだそうです。
そして害獣を防止する電撃ネットで感電したんだそうです。
泌尿器科から外科へ回されてました。


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超能力者

投稿日:2012/10/11
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超能力者、というのは本当にいるのかどうかは分かりませんが
筒井康隆の小説では、本当の超能力者は自分の正体を隠すのが基本のようです。
心の中を覗けるのも、念力で色んな事ができるのも、
知られてしまったら国が放っておかないだろう、という考えだからです。
私にはそんな能力はもちろんのこと備わっていませんが、
もし自分に力が与えられるとしたら、自分の思うようになるような
そういった能力だといいものだな、とこないだ思いました。
道路を車で走行していると、色んな運転手に出会います。
自分の後ろに位置する車は、車間距離を狭く取るのが俺流的に
ガンガンくっついてくる人や、よくよそ見をして走る人、すげー熱唱している人。
後ろに対しては「オカマ掘られ注意」を意識して走る、または
あんまり嫌な走りをしてきたら先に行ってもらえれば済む話です。
しかし、前を走る車ですとそうもいってられません。
ヨタヨタと蛇行しながら走る軽トラには大抵爺さんが乗っています。
隣の友達と話すのに夢中な彼女は、速度に極端なバラツキがありイライラします。
そういった車は、前を走る以上どうしようもなく、
ゆずり車線などに運よくどいてもらったら、まだラッキーな方です。
先日も所用で片道2時間の場所に行くこととなりました。
最初は何事もなくスムーズに流れていきましたが、
目的地まで約1時間地点の時に、その車と出会いました。
常に右ひじを窓につき、頬杖をついている格好で運転するその人は、
訳のわからないところでブレーキを踏みます。
時々、なぜか大きく左側ギリギリまで寄り、私の肝を冷やします。
基本的に低速度での走行ですが、急に速くなったりします。
「ものすごく走りにくいな」と思いながらも、その内違う方向へ行くだろうと思っていました。
しかし、行けども行けども同じ方向に進んでいきます。
私は念力を送りました。
「そこを曲がっていけ」
「コンビニにいけ」
「パチンコをしろ」
「美容院にいけ」
「喫茶店でコーヒーを飲め」
通過する曲がり角、通過する店毎に念力を発していましたが、
全く伝わることがありませんでした。
信号で止まった際に見ると、大口を開けて何やら歌を熱唱していました。
それでもめげることなく、色々な場面で念を送りましたが、
結局その車と別れたのは目的に到着5分前でした。
自分の思い通りになったらな。
世界中の人の切なる願いですね。


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老婆芸術

投稿日:2012/10/01
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派手な服を着たお婆さんをテレビで見ました。
芸術家だそうです。
3m×3m程の大きなキャンバスに絵を描いていました。
まず、カネゴンに似ているキャラクターを青でしたためます。
そのカネゴンを中心にして、全体を色で埋めていくみたいです。
下絵は無しのいきなりの筆で、丸やトゲを気ままに描くスタイル、
まさに頭の中のイメージをキャンバスにぶつけているのでしょう。
昔、このお婆さんの美術館に行った事があります。
存在も何も知らず、旅の途中でフラッと立ち寄りました。
入口のモニュメントは、おそらく植物を表していたのでしょうが、
表面の点々が多いのやら、でかいのやらで気持ち悪さ満載でした。
お婆さんの仕事部屋の形の展示部屋もありました。
壁紙はピンクに黒の点々、壁にでかい鏡が四方に張り付けられていました。
箪笥の引き出しが半開きになって、そこからムーミンのニョロニョロみたいなのが無数に飛び出していました。
閲覧する人間は、鏡に映った自分を含めてそれらを見せられるのです。
まあ、とにかく気持ち悪いのですが、気持ち悪さで認められた人なのでしょう、
気持ち悪さは止まる所を知らない感じでした。
テレビではお婆さんの歴史も知る事が出来ました。
若い時の作品に、ソファにニョロニョロがくっついてるのが紹介されていました。
ニョロニョロは男性器を現してるんだそうです。
さて、キャンバス作製も着々と進行中です。
お婆さんは助手の女性に「○○さん、細いの」と言うと、○○さんは
「はい」と細い筆を手渡します。
そしてカネゴンを青で塗り潰しました。
○○さんが「消しちゃうんですか?」と慌てて尋ねると、
「気に入らないから」と答えます。
男性の助手は名前すら覚えてもらって無い様子で、終始「おにーちゃん」呼ばわりでした。
やたら悲観的な台詞が口癖のお婆さんは、
画商から「南瓜と犬の絵が高く売れる」と聞いて目を輝かせてました。
カネゴンを塗り潰したのは、それでなのかも知れません。
「ライバルはピカソとウォホールなのよ」と言ってました。
長生きして欲しいです。


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謎鳥山鳩

投稿日:2012/09/29
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「ブールグッググー」の鳴き声が鳩だとは知りませんでした。
噂ではずっと『山鳩』だと聞いてましたが、実際に『山鳩』を見たことはありません。
『百舌』や『雉』はちょくちょく見ましたが、『山鳩』は謎の鳥でした。
手塚治虫にとっての『火の鳥』と言えば、上手く伝わるでしょう。
先日、至近距離の街路樹の枝の中から「ブールグッググー」と聞こえたので、
検討をつけて木を揺すってみたのです。
バタバタと慌てて、太めの体型を枝にぶつけつつ飛びたったのは、
神社の境内でよく見るグレーの鳩でした。
首をカクカクして砂利の間をチョンチョンする奴です。
カクカク鳩は何度も接した事はありますが、毎回「クルークルルー」と囁くばかりでした。
「ブールグッググー」は特別な時にしか発しない、
一回目の結婚記念日の若奥様のハミングだとでも言うのでしょうか。
小さい頃の朝、裏山から鳴いてくれていたのも奴らだったんでしょうか。
確かに「私達はクルルーだけですよ」と言われた事はありませんが、
本当の顔を隠されていた感じで、なんだかとてもがっかりしました。
タイガーマスクの正体が『佐山サトルで、声が高い』を知った時と同じ、
と言えば上手く伝わるでしょう。
『鳩』が山に居たら『山鳩』では、『流しソーメン』級の詐欺行為な気がします。
とにかく山鳩幻想は、瓦解した訳です。
鳩と私の信頼関係を再構築するには、鳩側からの歩み寄りが必須ですね。
コチラは騙されてた訳ですから。
それとも『鳩』は『山鳩』の真似をしていただけなのでしょうかね。
その場合でも『志村けんを見に行ったら、コロッケだった』状態なのは変わりませんが。


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毛先保湿

投稿日:2012/09/27
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秋らしくなってきたのをいいことに、久しぶりに温泉に行きました。
ほどよく込んだ浴場内では、ちらほら洗い場が埋まっています。
空いている所を見つけ、腰を下ろそうとした時に、
流し台の隅にお風呂セットが置いてありました。
マジマジ見た訳ではありませんが、パッと見5〜6本くらいの
何かがプラスチックのバスケットに納められていました。
私の場合、無ければ無いで石鹸ひとつですべて事足りるようなヤツですので、
この5〜6本の何かを己に使うことの情熱は分かりかねる部分があります。
そんな訳で、そのバスケットの横に洗い場を陣取りました。
しかし、バスケットの主はなかなか現れず、
私が全てを洗い終え、付近をきれいにしている時にパッと見ると、華奢な男が座っていました。
「いつの間に・・・」
そいつの後ろを通り過ぎる時にチェックすると、長めの髪を垂らしながら、
一生懸命洗髪をしていました。
湯船につかり、5人に2人はかけ湯なしでズカズカ入ってくる爺さんに
苛立ちを覚えながら、爺さんの股ぐら経由で湯を浴びた気持ちになった身体を
とりあえず流そうと再度洗い場に行くと、
バスケットの主は、バスケットを残して消えていました。
浴槽内にも露天風呂にも長い髪の奴はいません。
露天風呂に行き、秋の気持ちいい風を感じながらトロミのある湯を満喫しました。
内湯に戻りふと見ると、バスケットの主がまた舞い戻ってました。
先ほどと同じく、一所懸命髪に何やらしています。
コチラは湯に浸かり、疲労を感じている足をもみほぐします。
思い出してパッと見ると、バスケットの主はまた姿を消してました。
当然、内湯にも露天にも長髪の奴はいません。
「きっとサウナだな…」
バスケット男はサウナと洗い場を行き来し、なぜか髪の手入れをかかさない入浴方法をとります。
その入浴スタイルに若干の恐ろしさを感じつつ、
無神経な爺さんたちの入浴行為に苛立ちを覚えつつ、
「いい加減もう出よう」と再々度洗い場に行き、身体を流しました。
気付けばバスケット君がまたササッと舞い戻っていました。
今度は、長い髪をティモテ風にトリートメントしている様子でした。
結局最後までバスケット野郎の顔は、確認できぬまま浴場を出ました。
ロッカー前で扇風機にあたったり、体重を量ったりしながら張り込みましたが、
いつまでたってもバスケット野郎は出てきませんでした。
「排水溝に流された抜け毛の霊」だったのかも知れません。


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財津和夫

投稿日:2012/09/24
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チューリップの財津和夫のラジオを聞きました。
アナウンサーはおらず一人喋り形式です。
リスナーからの葉書を声色を変えて読み、コメントをします。
『親知らずを抜いた大学四年の娘が、痛み止めの粉薬を中々飲めません。そういえば娘は小さな頃から薬が苦手で飲ませるのに30分はかかってました。変わってないなあと思いました。財津さんは子供が変わってないなと思う事はありますか』とのお葉書。
それに対して財津は、『今の子供の不幸は、身の回りに虫がいない事でしょうね』と話しだします。
幼い時は田舎暮らしだったので、虫に免疫があって平気なんだそうです。
『ゴキブリも、周りの人が「キャー」とか言うから嫌だなと思ってただけで、
今は昆虫の一種としてしか思えません。』と語ります。
『ディスカバリーチャンネルのゴキブリ特集を見た時に、人間が寝静まるとワーと活動してましたよ。』
『寝てる布団の上をゾロゾロと歩き回って、起きそうになるとサッと巣に戻るんです。』
『今は少し涼しくなりましたから、首もとまで上布団をかけてるから、その辺りまでやって来てるんでしょうね。』
『可愛いじゃないですか。是非とも飼ってみて生態をジックリ観察してみたいですね。皆さんもどうですか。それでは一曲いきましょう。チューリップで「トンボ」』

イメージはありませんでしたが、財津和夫は面白宇宙人だったのですね。
水道橋博士に取り上げられる日が楽しみです。


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離島哀唄

投稿日:2012/09/22
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鳥羽の離島に行くには、船を使います。
市内の佐田浜のターミナルから、行ったり来たりするのが一般的なんだそうです。
地図で見るといくつかの島がありますが、私はどれ一つ行った事はありません。
飲み屋で、自称経営コンサルタントの知らないオッサンが話しかけてきました。
三陸でワカメが採れないので、鳥羽の離島のワカメ漁師らは好景気なんだそうです。
しかし、遊ぶ店がないのでお金がだぶついてるんだとか。
その金を目当てに、オッサンは空きテナントにホルモン屋、その隣にスナックを開店させる画策をしていました。
「離島の人を知らないか」
「良い物件はないか」
「可愛い女の子を紹介しろ」
等と、酒臭い息で質問攻めです。
最後には「店長を任せるわ」と言い残して、焼酎ボトルを置いて帰ってしまいました。
ホルモン屋かスナックか、はたまた両方かは知りませんが、
見ず知らずの連絡先も解らないオッサンに焼酎で買収されたのです。
翌日『あんな風采の上がらないオッサンはどうでもエエわ』と思いながら、佐田浜へ市場調査を兼ねて行ってみました。
ターミナルの駐車場に着いて、乗船場へ向かって歩いていると、前から5人の男性がやってきました。
先頭を歩く男性はサングラスに上半身裸で、ムキムキの肉体を見せびらかしているみたいです。
「島は面白かったですか?」と聞くと、後ろの一人が
「プライベートですので」と間に入って答えてきます。
「ホルモン食べました?」と聞くと、ようやくムキムキマンが
「魚でしょ」とかすれた声で答えました。
よく見たら長渕剛でした。
スナックの事は聞けませんでした。


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