舌上組曲(11)

投稿日:2011/09/30
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名古屋メシ特集の番組を見ていました。
味噌カツ、ひつまぶし、あんかけスパ、手羽先、天むす。
その番組では、私が名古屋に住んでいた時に一番お世話になった物は出てきませんでした。
それはスガキヤです。
恋に敗れた後輩が凹んでいる時に慰めるのに行きましたね。
ぜんざいにアイスを載せたシロモノでご機嫌が直りました。
今思えば、ある種安い女でしたね。
肉ラーメンの肉の質に驚愕した事を走馬灯の様に思い出す事でしょう。

さてさて、
今回のメニューは
そんな過去へのレクイエム、麺料理です。

題して
釜玉そうめん!
材料(一人前)
・夏の残りのそうめん:一輪
・卵:一個
・めんつゆ:適量
[作り方]
1)丼に卵を割り溶いておきます。
2)そうめんを茹でます。
3)茹であがったらお湯を切り、丼に移しめんつゆと手早く混ぜます。
4)もし気力があるならネギを散らすのもベター。
出来あがり。
お試しあれ
クレーム不可!
出来上がったら無我夢中で食べ終えることをオススメします。
その後、歯磨きをするのがエチケットです。


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八百円也

投稿日:2011/09/23
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家から歩いて15分位の場所に居酒屋があります。
チェーン店ではありません。
無愛想な大将、ちゃきちゃきの女性の店員さん、揚げ物担当のお婆さんの三人でやっています。
値段は普通かちょい安め。
その日のオススメの肴を紙に筆で書いて席に置いてあります。
鰹のタタキや京茄子のおひたしみたいな季節感溢れる品が書かれていると、私は迷わず発注をします。
日本酒もある程度の日本各地の物が揃っています。
日本酒を発注すると、マスにコップを入れ、コップに酒が注がれ、コップから溢れた酒がマスのヒタヒタまで来ています。
得した気分です。
普段は唐揚げ定食でビールを呑みます。
唐揚げ四つと小鉢が三つサラダとフルーツに漬物が付いて、後ご飯とみそ汁。
これだけあると前菜からデザートまでまかなえる上、800円なのです。
そんなこんなで近所にこういう居酒屋がある事は素晴らしく幸福な事です。

先月、そこが突然閉店しました。
悲しいです。
無口が売りの大将ともっとコミュニケーションをとっておくべきでした。


カテゴリ:グルメ

鳥皮起源

投稿日:2011/09/17


一人暮らしをしていた時に、同級生が遊びにやってきました。
車を持っておらず、普段の行動範囲が原付き以下に抑え込まれていた私は、あっちやこっちへ連れ回しました。
一通り観光を楽しんだ後、お金もそうありませんので私の部屋で酒盛りをする事になりました。
行きつけのスーパーに買い出しに行きます。
そいつから「トリ皮をアテに焼酎を呑もう、安上がりやし」と提案がありました。
焼酎の味や飲み方を知らない私は渋々了承し、二階堂の一升瓶を購入。
その後、肉コーナーへ。美味そうな肉達の脇にトリ皮がありました。パックにこれでもかと詰め込まれててもグラム30円です。
よく食べる二人ですから二パック購入して部屋に戻りました。
焼酎を呑みつつ料理スタートです。
フライパンに油を垂らしてトリ皮を炒めます。
焼鳥屋で食べたパリパリのトリ皮をイメージしてましたが二人とも作り方は解りません。
そうこうしていると脂が湧き出し、フライパンがタプタプになってきました。
この脂で更に揚げる感じで炒めるハズだと継続しましたが、いかんせん電熱器ですので風呂で言う所の適温止まり。
辺りには脂臭い匂いが充満しています。
臭みけしにと「二階堂」を注ぎました。
一向にパリパリになる気配が無いので、醤油をかけて丼によそって七味をかけて完成としました。
その日以来、トリ皮が食べれなくなりました。
焼鳥屋のパリパリのもです。
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御当地食

投稿日:2011/09/11
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日本のいたる所でご当地グルメが盛り上がりを見せてます。
ひと昔前は「大阪のタコ焼き」「高知のカツオ」「北海道のジャガ芋」「東京浅草の煎餅」「九州のどっかのチャンポン」位しかありませんでした。
今は、例えば「焼きそば」なら麺かソースか具をちょっとアレンジさえすれば、立派な『ご当地グルメ』の完成です。
そういえば高校生の頃、下宿に尾鷲出身の一つ下の後輩がいました。そいつはUFOに付いているソースの匂いが苦手で、夜食なんかで食べる時にコーミソースを替わりにして食べていました。
彼なりの『ご当地グルメ』の完成です。
「UFOのソースは駄目ッスけど、大盛りイカ焼きそばのソースは大丈夫ッス」
私にはUFOと大盛りイカ焼きそばとコーミソースとの味の差がよく解りませんでした。
そんな事はさておきまして、伊勢市のなんかの団体が『ご当地グルメ』を企画しだしてる様子です。コンセプトは「伊勢の新名物を作ろう〜玉子焼コンテスト」らしいです。
玉子焼、玉子焼かあ…
私も、赤福か返馬餅かを上手くアレンジして応募してみたいと密かにたくらんでおります。

※締切は9月20日までだそうです。応募先などはお調べ下さい。


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拉麺紀行

投稿日:2011/09/10
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インスタントラーメンの食べ方で、まぜそば風に食べるのがうまいと書いてありました。
焼きそばみたいに、湯を切ってスープの素と卵黄を混ぜて食すそうです。
やってみたいとは微塵も思いませんが、
色々考える人がいるんだなぁと感心しました。
その情熱や探究心を福島の発電所で発揮すれば、何らかの好転が期待出来る気がします。
後、女の子がムダ毛処理にかける熱量も。
小さい時、インスタントラーメンとは無縁でした。
田舎すぎてあまり売ってなかったのです。
チキンラーメンを買って妹からブーイングを受けたものです。「巨泉のが良かった〜」って。
高校生になり下宿をした時、これが噂のインスタントラーメンか!と
色々食べたのを覚えています。
新商品は軒並みチェックしましたが、当時は味がどうのより、腹の満たされ度に重きをおいていました。質より量、ラ王糞食らえってなもんです。
遊びに来た友人に
サッポロ一番の塩・味噌・醤油3袋分のラーメンを一つの鍋で作り、
米を5合炊いて振る舞ったことが何よりのもてなし。
このリミックスの腹の満たされ度は満点です。
そんな立ち位置のインスタントラーメンも
時を経ると腹の満たされ度より味の満たされ度に
自分がシフトし、あまり食べなくなりました。
しかし酔った勢いで久しぶりに食べてみると驚きました。
当時より確実に味が進化していました。
普段食べない食品も、たまにはチェックを兼ねて食してみると、世の中の技術進歩状況が把握出来る事でしょうよ。
そういや一杯3000円もするラーメンがある世の中です。
まあ私が食べる事は一切無いんでしょうが。


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萬万慢漫

投稿日:2011/09/07
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コンビニからスライム肉まんが売りだされるそうです。
スライムはドラクエのスライムです。
色は青色スライムです。
味は肉まんなので、あの肉まん味なのでしょう。
私がコンビニでバイトをしていた頃は
そんな突飛な「まん」はなかったように思います。
せいぜい3〜4種類くらいだったように思います。
食への冒険心。
プリンまん、とか別部門への挑戦と今回のスライムの見た目への挑戦は
今後も高まる方向でしょうか。
できたらもっと突飛な「まん」を生み出していってほしいものです。
例えば、鰻まんとか。 カツ丼まんとか。 焼肉まんとか。
丼ものは何となくいけそうな気がしてきます。
天丼まん、なんてギリギリ何かを思い出しそうで違う体を取ってほしいです。
味の濃いものも好まれそうです。
豚しょうが焼まん、鯖のみそ煮まん、麻婆豆腐まん、回鍋肉まん。
中華まんなんで、中華料理は範囲内でしょうな。
朝食にピッタリな、ハムエッグまん。 ベーコンエッグまん。
お弁当のお共に、味噌汁まん。
夜食の定番、焼きおにぎりまん。 焼そばまん。 焼うどんまん。
スイーツに目がないOLさんも釘付け、マンゴープリンまん、ティラミスまん。
犬用まんとかね、犬がハフハフ言いながら食べたり。
もっと上級編は一回蒸して、揚げる、揚げ肉まん。
スライムが肉まんになるんですから、キン肉マンもまんで登場したいところです。


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天然色素

投稿日:2011/09/05
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私が子供の頃、大批判を受けていた食品に赤いウインナーがあります。
身体に悪いと誰かが言って広まり、遠足の弁当に入っていると大ブーイングが巻き起こってました。
『燃える美佐子のー赤いウインナー、それは毒ーだぜー』とトラクターのCMの替え歌を歌ってからかいました。
楽しい遠足のハズがクラスの男子の大半が先生に怒鳴られトボトボと帰宅したものです。
美佐子には悪いコトをしました。
この前スーパーで赤いウインナーの袋の裏を見ると『クチナシとアナトーで着色してあります』と書かれてました。
クチナシとはクチナシの果実から、アナトーとはベニノキの種子から抽出した赤系の色素との事らしいです。
批判がメーカーを動かしたのでしょうか。当時からこれなのかブーイング後に天然成分に変えたのかは解りません。
赤いウインナー以上に毒宣言を受けていたコーラも並んでました。コーラは色んな種類が並んでました。


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喫茶店卵

投稿日:2011/09/03
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昔、小さな街の喫茶店でアルバイトをしました。
モーニングを食べに来る客用の調理補助スタッフでした。
毎朝、パジャマ替わりの赤いジャージを颯爽と着こなし出勤していました。
モーニングは「A」がスクランブルで「B」が目玉焼きで「C」がゆで卵でした。
新人の私、出勤しての最初の仕事は「C」に付けるゆで卵作りです。
一抱えもある鍋で卵を5〜10パック(奥さんが「今日は雨だから6パックね」とか指定をしました)を一度に茹で、水にさらしながら殻をむきます。
半熟の卵の方がうまかろうと早目早目を心掛けてました。
職場の先輩に女の人がいました。5つ下の高校生でした。
最初はこいつは喫茶店の経営者夫婦の娘なんだろうと何の話もしませんでした。
夜、カラオケ屋でたまたまその彼女と遭遇しました。
「何故、いつも赤いジャージなんですか?」
「あ〜あれパジャマなんやわ」
「ありえませんよ〜」をきっかけに話をする様になりました。
経営者夫婦の娘でも身内でもない事や常連のバアさんから「最近ゆで卵が柔らかい」とクレームがきた事をその時聞きました。
数日後、卵を茹でてました。彼女がやって来て「替わりにあの人の注文を聞いて欲しい」と言いに来ました。
そのジジイがちょいちょい尻をさわるらしく、それが嫌だとの事。
「よっしゃ」と替わりに水を持ってジジイに近づきました。
たいていの客は座る席も注文も決まっており、スポーツ新聞やらを読みながら「A」とか「B」とボソッと言います。
その助平ジジイのスタンダードは一番奥で「C」指定のはずです。
「ご注文は?」と聞いた私にジジイは最初ビックリしてました。
やがて
「なぜジャージなんだ、しかも赤」「威圧的すぎて店の雰囲気に合わない」等の私批判を始めました。
「注文もお前なんかに言う程、俺は落ちぶれてない」に我慢ならなくなった私は「うっさいジジイ!女のケツ触ってお前アホやろ!二度と来るな!」と言いました。
で喫茶店をクビになりました。
その助平ジジイは奥さんの父親だったと後から彼女に教えてもらいました。彼女も店を辞めてました。
その月のバイト代12000円は貰いに行ってません。


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表題分類

投稿日:2011/09/02
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よみものを書いていて、いつも悩むものがあります。
果たしてこれは何のカテゴリーだろうか?と。
カテゴリーを念頭において文章の作成はしません。
あくまで文章先行です。
なので毎回悩みます。
ええ、最初に何の脈絡もなく適当にカテゴったので
この分類に全く意味はありません。
そこが大きな悩みポイントです。
じゃあちゃんとカテゴリー作ればいいじゃんと思われがちですが、
そうすると今まで意味もなく悩んで分類したものが
何の為にその答えを導き出したのか、
という話になってきますと
後戻りできないW不倫の二人のように
グレーゾーンで走り続けなければならない
大変なところまでいってしまいますので、
やはり今日も悩みに悩んで
区分けしている次第であります。
ちなみに今回のような何を話しているかわからないような場合は
企画会議に分類されていくと思われますが
いかがでしょうか。


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歴史熟成

投稿日:2011/08/31
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鰻のタレはつぎ足しで、
とよくテレビで観ます。
歴史を重ねた味はやはり奥深いものです。
焼き鳥もつぎ足しでしょうか?
ラーメンのタレもそうでしょうか?
味に歴史をまとわせる、とは何やら素敵なものです。
味以外に歴史をまとわせるのはどうでしょうか。
お口に合いますでしょうか。
布団を歴史とともに敷きっぱなしにしていたら、下の畳からキノコが生えました。
ひと夏、昼夜同じジャージを履きっぱなした後、脱いで歴史をまとわせたらヒザ裏にエノキが生えました。
昔、もったいないなぁとお風呂に歴史をまとわせました。
つぎ足しではなく現状維持の追い炊き追い炊きで。
結果、自分色にだいぶ染まった湯船たちは
自分から出たとは思えないトロミと匂いを醸し出し
3日目で栓を抜きました。
小学生の時、飼ってたクワガタに歴史をまとわせたら、アゴだけが残ってゴキブリが異常発生していました。
さて、政治に歴史をまとわせたらどうなるんでしょうか。
よく解りません。


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